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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

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昭和建物管理(全国ふるさと企業の研究)

誠意と技術を持って半世紀
提案型ビル管理で信頼を勝ち取る

服部 弘司 社長

 普段、何気なく足を運ぶ商業施設、役所、病院など。多くの人々が訪れる施設の清潔さや安全性を私たちは当たり前に享受している。その「当たり前」はビルメンテナンスの“プロ”に支えられている。 


大手不動産・ゼネコン系列の企業が並み居るビルメンテナンス業界で、独立系として50年以上独自の地位を守り続けてきた昭和建物管理株式会社。創業以来、業容の拡大を続け、官公庁の建物管理も任されるまで信頼を積み重ねてきた。現在では1都4県に11拠点、1330人の陣容を誇る。
「清掃業務から始まった当社ですが、時代の変遷とともに設備管理を主要業務へと成長させ、現在は売上全体の57%を占めています」
 そう語るのは2013年就任の服部弘司社長。メーンの業務である設備管理は大きく「予防保全」と「事後保全」の2つに分かれる。
「予防保全にはコストが、事後保全にはリスクが伴います。両者をバランスよく組み合わせて『どうしたらその建物を経済的に延命化できるか』を中長期的に提案することが一番大切です。最適な維持管理をプロの目線で提案しています」(服部社長)
 提案の仕方も、クライアントのより深い理解を意識。設備管理には専門知識が必要で、ともすると「提案が正確にクライアントに伝わらない」という事態も起こりかねない。実際に、技術畑の出身でない服部社長が部下から受ける説明も、専門用語が頻発して理解がし辛かったという。
私が聞いても理解が出来ないということは、専門知識の浅いお客様に伝わるはずがありません」と話す服部社長は、「まず私に分かるように」と誰もがわかりやすい説明を徹底。現在のお客様に寄り添う提案スタイルに生かされている。

ISO50001を取得
社員との交流も活発に

 クライアントに見える「誠意」の形として服部社長が就任以来、精力的に取り組んだのが新たなISOの取得。エネルギーの運用は、ビル管理においてコストに直結する。また、近年高まる企業の省エネ意識もあり、今後総合ビル管理業において注目すべき規格の一つがISO50001だ。電力などのエネルギーを適切に管理・運用する体系の世界標準規格であるISO50001を同社は14年3月に取得。東海エリアのビルメンテナンス業界では初取得となり、注目を浴びた。
 クライアントだけでなく、社員にも「誠意」を持って接する。「実際に作業をして、私たちの生活を支えているのは現場スタッフ」という考えのもと、社長自ら多忙の合間を縫って、社員全員と会うために機会を設けて全拠点に赴き、一人ひとりと言葉を交わす。
 現在まで培った設備管理の「技術」はもちろん、クライアントと社員、どちらにも「誠意」を持って接してきたからこそ、今なお躍進を続ける昭和建物管理の姿がある。     

【会社データ】
本社=愛知県名古屋市中区錦3―23―31 栄町ビル9F
☎=052―951―1133
設立=1963年1月
資本金=4000万円
従業員数=1330名
事業内容=総合ビルメンテナンス
http://www.swiws.jp

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