自動車溶接業界のパイオニア
世界に通じる品質を目指して
草野 寛和 社長
自動車部品の溶接に欠かせないのが、株式会社キョクトーが手掛けているチップドレッサーだ。溶接を行う際に使用する溶接ガンの先端の電極(チップ)は溶接を繰り返す間に摩耗していく。摩耗したチップの研磨を行うのが研磨機とカッターを組み合わせた同社のチップドレッサー。ロボット一台に必ず付帯する機器であり、溶接の品質を均一に保持するために必要不可欠な存在である。 「自動車の溶接品質の一端を私たちがあずかる限り、ほかの製品には目を向けず、チップドレッサーのクオリティを突き詰めることが大切です」と
草野寛和社長は語る。
日本ではトップクラスを誇る。さらに国内のみならず、中国に6カ所、アメリカに2カ所、ヨーロッパに2カ所、タイ、韓国と拠点を持ち、その活躍は全世界に及ぶ。
「お客様から求められたことはとにかく何でもやってみる。それがお客様のためであり自分たちの技術力や対応力の向上にもつながります」と草野社長。
特定の得意先をもたず、国内外を問わずあらゆる自動車関連会社が顧客。そして「当社はお客様に恵まれてきました」と草野社長が言う通り、なんとそのほとんどが取引先からの口コミや紹介だという。まさに同社製品への信頼の高さが表れているといえるだろう。
働きやすい環境づくり
海外で輝く企業として
37歳の若きリーダーは、様々な業種にて研鑽を積んだのちカナダに1年間留学。その後同社に入社し、国内営業、海外営業をそれぞれ経験、3年前に社長に就任した。父親である前社長が築き上げた社内環境や制度などはそのままに「楽しんで働けなければ働く意味がない」とノー残業、業務のペーパーレス化、有給休暇完全消化の奨励など、従業員が働きやすく、仕事の効率があがる環境づくりのためには努力を惜しまない。
また、顧客は日々変化するのに自分たちの姿勢や考え方が変わらないのはおかしい、と社訓は持たないが、このように柔軟に顧客に対応しようという心構えこそが同社の社訓といえよう。
「現在、海外での40%のシェアを10年後には60%に引き上げることを目標としています。日本だから、海外だから、という考え方ではなく互いの良いところを取り込みあえる感覚でありたいですね」
続けて「『チップドレッサーといえばキョクトー』と、100人いれば100人が言ってくれるような存在を目指します。ニッチな業界ではありますが、だからこそわき目も振らず真面目にやっていきます」と締めくくってくれた草野社長。その姿に世界に通じるプロフェッショナルとしての誇りを感じることができた。
【会社データ】
本社=愛知県名古屋市緑区東神の倉2―2225
☎=052―879―2223設立=1953年
資本金=2400万円
従業員数=130名(グループ合計)
事業内容=抵抗溶接機器の製造開発、販売
http://www.kyokutoh.com
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