豊かな香りでくらしに彩りを!
老舗香料メーカーの矜持
鈴木 智 社長
1945年8月――。終戦と時を同じくして、創業者の仲山栄一氏によって日本橋で産声を上げた栄香料株式会社。以来約70年間、老舗香料メーカーとして豊かな香りを通じ、人々のくらしに彩りを提供し続けている。 もともと石けん用の香りの開発からスタートした同社。仲山氏は香りの本場ヨーロッパにいち早く目を向け、57年に2ヵ月にわたる「香りの探索」を敢行した業界の草分けでもある。
その後、高度成長期には食品フレーバー分野に進出。ウイスキーやジンなど洋酒に用いられる香料の取り扱いを開始した。現在は飲料メーカーやゼリー・グミなどの菓子メーカーにも独自の香料を提供。優れたフレーバーの開発に定評がある。
「食べることや飲むことは、人が生きる上で欠かせない行為。食の嗜好が多様化する昨今、食品フレーバーの引き合いは増えています」
こう話すのは、新卒で技術者として入社し、長年経験を積んだ後に2012年から4代目の代表取締役を務める鈴木智社長だ。
食品フレーバーだけでなく、香粧品フレグランス分野でも顧客の信頼を獲得している同社。化粧品や香水、石けん、シャンプー、リンス、洗剤、芳香剤、歯みがきなど幅広い製品に同社の香料が用いられている。
香料の研究開発は、ガスクロマトグラフ分析室やTSS汚水処理システムなどの最新設備を完備したモダンなデザインが目を引く埼玉県狭山市の工場・研究所で行われている。現場では、定期的にアンケートによる市場調査を実施し、消費者の意見を反映した香料開発に注力している。
「単に香料を生産するだけでは、消費者の要求を満たすことはできない。求められるのは“裏づけのある”香りづくり。消費者の嗜好やトレンドを的確にとらえる姿勢を徹底しています」
と鈴木社長は話す。30~40年という長きにわたって愛されるロングセラー商品に用いられることも多い同社製の香料。台湾や韓国など海外にも供給している。
“永続する企業”を目指し
更なる販路・売上拡大へ
社員一人ひとりが自ら考え、主体的に行動する強い組織づくりを推進する鈴木社長。外部セミナーなどによる教育の機会も積極的に設けている。社員から社長へと立場が変わって以降、誰よりも強い責任感を胸に“会社の永続”を最も重視している。鈴木社長は話す。
「市場規模2000億円ほどの香料業界は今後も急激に伸びることは考えにくい。企業として存続し続けるためには、他社との差別化が重要な鍵になる。そのためにはお客様からの“難しい注文”にも真摯に対応し、技術面のレベルアップを図り売上拡大を目指します」
「香料を通じて人の心を華やげ、豊かにし、社会に貢献します」という企業理念のもと、さらなる飛躍を期す同社。老舗メーカーの矜持が、そこにある。 (森)
【会社データ】
本社=東京都中央区日本橋本町4―3―1
℡=03―3270―0731
創業=1945年8月
資本金=2400万円
事業内容=香料製造販売
http://www.sakaearomatic.co.jp
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