「味覚の数値化」を実現した味覚センサーで
食品・医薬品業界に貢献する味のスペシャリスト
池崎 秀和 社長
消費者の味の好みが多様化し、各食品メーカーはそれに応えて販売地域や性別・年代・流行など多様な要素を意識したPB・新商品開発に躍起だ。競争が加速する中、主観的な感覚である味覚を数値化できる装置があれば、というニーズが食品開発の現場で高まっている。
実は、そのニーズに応える装置が既に開発されている。測定機器メーカー、株式会社インテリジェントセンサーテクノロジーが07年に発表した最新機種・味認識装置「TS│5000Z」だ。
人の味覚は様々な要素が複雑に重なって影響し合うため、その感覚は日々の体調や好みによってバラツキがあり、客観的に表すのは難しいと言われている。
「TS│5000Z」は、甘味・酸味・塩味・旨味・苦味・渋味に加えて、舌に残る後味としての苦味・渋味・旨味コク等の味覚を数値化することを可能にした。
「売れ筋商品・人気店の味を当社の装置で計測し、『味のマップ』を作成すれば、時代が求める味が鮮明になります。また、新商品を開発する際にも、開発品のコンセプトを味という指標で明確にすることで、改善も容易で、より早く、低コストで商品を生み出せます。いわば『味のものさし』を提供するのが当社の使命です」(池崎社長)
また、同社の装置は医薬品分野でも活躍。幼児・児童や高齢者にとって飲み薬の苦味は薬を敬遠する元凶。だが、この苦味は甘味料などにより抑えられるため、製薬会社は同社の装置を用いて苦みの少ない薬の開発に取り組んでいる。
世の中を笑顔にするべく
味のソリューションを提供
池崎社長が味覚センサーの開発に着手したのはアンリツの研究所に在籍していた25年前。九州大学大学院の都甲潔主幹教授(当時助手)と出会い、その研究テーマに共鳴。共同研究を続ける中、93年に世界初の味覚センサーの実用化に成功。以後、膨大な実験と研究を重ねて今の性能に昇華させた。その間、アンリツの味覚センサー事業からの撤退を機に02年に事業移管を受け独立を果している。
「世界を見渡せば味の好みは正に千差万別。商品の味を最終決定するのはあくまで『人』です。当社は装置を通して皆様に『味のソリューション』を提案しようと思っています。そのためには様々なサポートも行っていきます。世界市場を睨む企業には、まずは味のリサーチを、開発者には明快な開発プロセスを――。味を数値で標準化することで、企業とバイヤー、そして消費者が納得する商品が生まれます」
こう話す池崎社長が掲げる同社の理念は「世の中を笑顔にすること」。今後の課題として、ニーズに合わせた製品開発や、各社が独自に行っている「味の規格」を統一し、「味のものさし」として世界標準を提供すること、を掲げる池崎社長は「美味しい食品づくりに貢献し『笑顔』の輪を広げていきたい」と語る。
【会社データ】
本社=神奈川県厚木市恩名5―1―1
☎=046―296―6609
設立=2002年1月
資本金=1億2500万円
従業員数=26名
事業内容=味認識装置の開発・製造・販売など
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