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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

うちすけ(シリーズNo.1706)

〝お家の助っ人〟がトータルに困り事を解決!
職人のFC化で躍進する「張替本舗 金沢屋」



小比田 隆太 社長


 心落ち着くイグサの香りと荘厳な佇まい――。高齢者が暮らす世帯を中心に「和室文化」が未だ根強い支持を集める一方で、少子高齢化などを背景に襖や障子、網戸などの張替を行う職人の数が不足している地域も多い。
 そんな中、和室リフォームにおける「張替」というニッチな市場で独自のビジネスモデルを確立し、急成長を遂げているのが「張替本舗 金沢屋」だ。運営する株式会社うちすけは、今年から新しくなった社名の通り「お家(うち)の助(すけ)っ人」として住宅の様々な分野へ着々と事業領域を広げている。


「生活の洋式化が進み、和室の数そのものは減少していますが、文化として日本人の生活に根付いている。張替事業で培ってきたノウハウを生かし、トータルに地域の暮らしをサポートしていきたいと考えています」
 と話すのは新潟県出身の小比田隆太社長。専修大学を卒業後、大手ハウスクリーニング会社に勤務し、長年にわたってフランチャイズ(以下、FC)事業の新規店舗開拓に携わってきた。
 2003年に建築会社として名古屋で創業した同社は11年、創業者である故・細田大介前社長が故郷の地名を屋号に配した「張替本舗 金沢屋」のFC事業をスタート。13年に前身の㈱ダイタクからFC事業部が㈱金沢屋として分離独立し、現在に至る同社が誕生した。
 以降、僅か6年間で250店超(契約店舗数)という驚異的なスピードで全国にFC加盟店数を急増。従来はリフォーム会社などの下請けとして張替を行う職人が元請の立場となることで低コストでのサービス提供を実現し、多くの利用者から支持とリピートを集めているのだ。
 さらに、職人を担う加盟店オーナー一人ひとりが利用者からの信頼を積み上げてきた同社のサービスは張替だけに留まらず、畳や壁、水回り、外壁、屋根など全方位的な住宅の修理・リフォームへ拡大。表面にチタンコーティングを施し、壁紙を新品同様に蘇らせる塗替事業「壁紙新品そっくりさん」「かべがみ太郎」、壁紙の張替を行う「KABECO」事業といったオリジナルブランドで住宅における利用者の「困った」を解決している。
 中でも、御用聞き事業「家工房」はFC加盟店を30店舗以上に伸ばすなど、近年著しく成長。同ブランドで直営する「御用聞きサービス」は電球の交換から庭木の剪定、ハウスクリーニングに至るまで生活の些細な困り事にも対応する、まさしく頼れる「何でも屋」だ。
「これからも当社の得意分野である『住宅』『FC』に的を絞り、職人の世界を独自の方法で変えていきます。ニッチな事業から地道に信頼を積み重ね、お客様が困った時に即座に駆けつけて解決する、新しい〝地域社会のインフラ〟を創っていきたいですね」(小比田社長)

「喜楽好信」で繋がる
全国職人ネットワーク


 同社は、各事業を通じて高齢化社会の救世主となる加盟店の職人たちを横浜の直営店舗などで研修。その多くが脱サラして起業を目指す、いわば素人だ。実際、人生で一度も襖を張ったことがない人も多いという。
「段ボールを使った襖など、住宅の作り方や材料も進化しています。これまで長い年月をかけて覚えることが当たり前だった職人の技術を短期間に誰でも習得できるように、時代に合った研修に改良して行っています」
 と小比田社長が話すように、実際に「張替本舗 金沢屋」は9日間、ハウスクリーニングから修繕作業に至るまで多種多彩な技能が求められる「御用聞きサービス」でも10日間と、同社の研修は実に短期間。スーパーバイザーによる新人研修や加盟店が加盟店を指導するメンター制度など、独自の手法で効率的に技術レベルを引き上げているのだ。
しかし、小比田社長が重視しているのは技術の向上だけではない。創業者から受け継ぐ「喜楽好信」という企業理念を体現することで〝人に好かれる〟職人の育成に力を入れているのだ。
「技術はあくまでも基礎、最低ラインです。家に上がらせて頂く仕事である以上、利用者の方々との信頼関係が一番大事。まずはサービスを『喜』んで頂き、さらに『楽』しんで頂き、『好』きになって下されば、そこには必ず『信』頼関係が生まれるのです」(小比田社長)
 全国の加盟店オーナーが「喜楽好信」のプロとして志を同じくし、本部が手厚くバックアップする。定期的に開催する「エリア会議」を通じて新しい技術や現場での問題点とニーズを共有するなど、その強固な連携とネットワークこそが躍進の原動力と言えるだろう。
 
ブランドと組織力を育て
1000店舗と上場狙う


 とある展示会で創業者と出会った縁から3年前に同社に入社し、その創業者の急逝を受けて昨年3月に就任した小比田社長。今後も利用者のニーズから生まれる事業のブランドを増やし、育てながら3年後に売上10億円と5年後の加盟店数1000店舗突破、さらには株式上場を目指していくという
「日本では成功例が少ない出張型ビジネスの会社として上場を果たすことが、先代への一番の恩返しです」    
と話す小比田社長は、外部のコンサルティング会社も活用して本格的な組織改革に着手。「自分の考えが正しいことを証明するために頑張っている」と話す社長業に専念できる環境を整えることで、幹部社員の自立的な成長を促している。
「私が全てを取り仕切っているままでは幹部社員が育たない。社員に常々話している『利益は付加価値』という意識をさらに高めるためにも、組織づくりを変えようと思ったのです。未だ志半ばですが、数年前とは全く違う会社になりました」
 と、手応えを語る小比田社長は同社の社名変更だけでなく、新たに㈱ひととなりを設立し、「KABECO」事業と「家工房」事業を移行。多角化するブランドを強固なグループ体制と「喜楽好信」で束ねていく。


【会社データ】
本社=東京都中央区日本橋本石町3-1-2 FORECAST新常盤橋11F
℡=03-6777-0045
設立=2013年12月
資本金=900万円
従業員数=30名
売上高=6億円
事業内容=「金沢屋」事業、塗替事業、「KABECO」事業、「家工房」事業、「かべがみ太郎」事業
https://uchisuke.com

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