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会社の流儀BLOG

毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

榮伸(シリーズNo.1153)

小ロット・多品種対応のランドセルメーカー
榮伸ブランドが刻む次の30年へ

古内 英樹 社長

 現在毎年約100万人の子供たちが手にするランドセル。少子化の影響もありメーカー間の競争が激化する中、昨年実績8万5千本を供給する株式会社榮伸は、創業31年目。

「業界に参入当初は、年に約170~180万人の子供が小学校に入学していました。毎年これだけの需要がある業界だけに、新規参入には障壁がありました」
 と語るのは、同社の設立にも関わった古内英樹社長
 きっかけは、古内社長含め、設立メンバーが勤めていた前身の学生カバンメーカーの倒産。何とかして事業を継続したいと願った設立メンバーに、資金提供を申し出たのが現在の親会社である武田産業だ。
 社名も新たに、前身会社より引き継いだ福島の工場や問屋経由の販路を活用し、1989年には本格的にランドセルの生産を開始。しかし、並み居る大手メーカーには品質面で及ばず、安価に販売するしかなかった。
 そこで、コンサルタントの指導を受け、靴工場の生産ラインシステムを応用し、導入。格段の品質向上と、量産体制の確立に成功した。これにより、徐々に業界で頭角を現し始める。
 さらに、それまでは牛革でランドセルを生産していたが、現在では主流となった㈱クラレの製造する「クラリーノ」という耐久性に優れ、丈夫で軽い素材を取り扱えるようになった。

直取引OEMで販路拡大
より消費者の求めるものを

 同時に、従来は流通の主力だったカバン問屋にも不況の波が到来し、倒産が相次ぐ。ランドセル業界では、大手がCMを大量投入し、他のメーカーを圧倒。
 丁度その頃代表に就任した古内社長は、危機を乗り越えるため問屋とは異なる販路の開拓にチャレンジ。早速、地方も含め子供服や家具店に、「10個からのオリジナルランドセル生産」という小ロット・多品種の戦略を提案。次々と採用され、独自の販路を築く。またこの頃、有名百貨店との直取引も始まった。
「今まではなかなか聞こえてこなかったユーザーの意見や、販売店の声を聴く機会が増えたのが何よりもメリットでした」(古内社長)
 もちろん、大量生産よりもコスト高だが、消費者の需要に沿った製品を提供できることもあり、利益率は大幅に向上した。
 さらに、1~3月まで稼動が少なかった工場を活用し、オーダーメイドランドセルの製造を開始。これも、1点ごとの受注となり手間と時間がかかるが、消費者の心を掴み生産が追いつかない程に人気だと言う。
「問屋の販路、小売店への販路、そして消費者への直接販売。その3つのチャンネルをバランスよく活用して、皆さんの求めるものを、心を込めて榮伸ブランドとして送り出して行きたいですね」(古内社長)
 作り手、買い手、そして使う子供達。その誰もが幸せになれるよう、次の30年に向け、榮伸ブランドの飛躍は続く。   

【会社データ】
本社=東京都中央区日本橋富沢町8―6 ZS東京ビル4F
☎=03―5644―0730
設立=1984年7月
資本金=4000万円
従業員数=89名
事業内容=ランドセル等各種カバン類の製造

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