炭化水素系新自然冷媒ガス「G-POWER」
エネルギー・環境ベンチャーが新市場を開拓
富樫 浩司 社長
モントリオール議定書(1978年)によって、特定フロンガスに続き、東京五輪が開催される2020年までに代替フロンガスが全廃となる。〝第三のフロンガス〟として自然冷媒ガスに期待が集まる中、省エネ効果や環境保護の面で優位性を発揮しているのが炭化水素新自然冷媒ガスである。
太陽光発電システムや蓄電システムなど、次世代エネルギーのトータルなソリューションを提供している株式会社グローバル・リンクは、今春から自社開発の炭化水素新自然冷媒ガス「G-POWER」の量産体制に突入。従来の空調関連分野に加え、より高い効果が期待される冷蔵冷凍分野への事業拡大を目指している。
「太陽光発電や蓄電システムの分野で培ってきた実績と技術力が高い評価を頂いています。自然冷媒の市場に今まで以上に積極的な姿勢で参入し、トップクラスのシェアを狙いたいですね」と話すのは、冨樫浩司社長。独立前に日立グループが推進する環境経営に携わる中で商品開発のノウハウと実績を培い、特に配線関連への豊富な見識から効率性を追求した独創的な商品の開発・販売を行っている。
その冨樫社長が新たな主力商品と捉える「G-POWER」は、空調関連で消費する電力の50%以上の削減が期待でき、冷媒交換だけで現行の機器を継続稼動できることが特徴。冷蔵ショーケースや冷蔵冷凍庫といった機器に冷媒を使用すれば、食品小売業や倉庫業などが新たな供給先となる。
事前に電力コストの削減値測定や費用対効果の検証・診断ができる「試験導入制度」を活用すれば、本格導入前のリスク回避にも繋がる。同社は電力コスト、簡便性、顧客満足の高いサービスなどのメリットを全面に打ち出すことで50億円規模の売上を見込んでいる。
「G‐SOLAR」が大ヒット
太陽光で町興こし・雇用促進
11年の創業以来「G-POWER」をはじめ、地球環境に配慮した商品をアグレッシブに開発する同社。小型の太陽光発電設備と蓄電池を組み合わせて分散型発電を促す「G-SOLAR」は低価格・高品質で話題を呼び、爆発的にヒットした。
翌年から開始された再生可能エネルギーの固定価格買取制度の追い風に乗り、産業用メガソーラーの企画・設計・保守をトータルに提案する新たな事業をスタート。遊休地を有効活用したい大手企業からのニーズに応えるとともに、廃校を利用し、太陽光発電と農業を軸に町興こしを行う地方自治体のプロジェクトにも積極的に参画している。
「ソーラーシェアリングとして、太陽電池パネルの下で野菜を育てたり、子供向けの自然体験教室を行っています。発電所の保守・点検人員など、地元の雇用促進にも貢献しています」
と話す冨樫社長。エネルギーと環境をテーマに、私たちの安心・安全な暮らしをサポートしていく。
【会社データ】
本社=東京都千代田区有楽町1―12―1 新有楽町ビル8F
☎=03―6269―9660
設立=2011年4月
資本金=6950万円
事業内容=太陽光発電・蓄電システム等の開発・販売
http://globallink.co.jp
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