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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

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ケミカル山本(シリーズNo.1173)

中性塩電解焼け取り法のパイオニア
“ステンレスに耐食性(つよさ)と輝きを”を求めて

山本 正登 社長


 長年にわたりステンレス鋼溶接業界を牽引し続け、世界中から注目を集める株式会社ケミカル山本
「身一つで創業し今年で34期目。節目の年でもあり、飛躍の年でもあります」と話すのは来年卒寿を迎える山本正登社長。 


 ステンレス溶接加工の際に生じる「焼け」といわれる酸化スケールは、硝フッ酸など人体に悪影響のある劇毒物を使用するしか取り除く方法がなかった。三菱重工業㈱広島研究所を定年退職後、寝食を忘れるほどの研究の末、「中性塩電解焼け取り法」を生み出した。安全性はもちろん、美しく仕上がる革新的なその技術は全国に広まり、業界に必要不可欠な存在になった。
 その他、ステンレスが表面に持つ不動態皮膜という酸化物系の薄い皮膜にフッ素を複合させた「スーパー不動態」、さらに新元素を追加複合させた「ウルトラ不動態」技術を開発。不動態皮膜の改質によってステンレス鋼の耐食性向上と長寿命化を実現した。

さらなる研究開発の成果が
度重なる国家褒章へ

 保有する特許権は優に30を超え、次々と新技術をものにしてきた同社。今回、「ステンレス鋼製プラント、機器類の応力腐食割れ予防保全ないしは延命処理方法」の特許権が成立した。 
 使用するステンチェッカーは「中小企業庁長官奨励賞」にも輝いた、不動態皮膜の形成度合い(不動態化度)を判定する製品。これを用い既設のステンレス製プラント類を対象に、いわば健康診断を行う。そしてガン因子といえる孔食や割れが発生している箇所はもとより、不動態化度が低く治療が必要と診断された箇所に対し、新たな改良を加えた応力腐食割れ防止専用電解液「ピカ素♯SUS S・C・C」(特許権成立)で延命処置を施す。電源器の陽極接続端子をステンレスに接続。電極に接続した陰極に電解液をしみこませたモップをかぶせ、処理が必要な箇所を10秒ほどなぞって終了。このように定期検査において人間でいうところの健康診断と治療を施せば、過去に酸洗等で処理されて傷んだプラントや機器でも延命を実現できる。世界初の革新的技術だ。
 一方で、子どもたちに化学の面白さを伝えようと始めた「わくわくケミカルクラブ」も今年で9期目を迎える。40名の枠に100名以上応募が殺到するほどの人気。山本社長自ら授業を行い日本を背負う次の世代が育つよう期待をこめる。
 加えて、これら業績が認められ、1998年の「黄綬褒章」受章に続き、一昨年秋の叙勲で「旭日双光章」を受章。さらに昨年は「春の園遊会」に招待され、冬には優秀起業家の国際的表彰制度「EYアントレプレナー・オブ・ザ・イヤー2014ジャパン」のファイナリストに選出されるなど、受賞歴は枚挙に暇がない。
「これからも、次々に新しい技術を発明していきたいですね」と人呼んで「広島のエジソン」こと山本社長は微笑む。    

【会社データ】
クリエイトセンター=広島県廿日市市宮内工業団地1―10
☎=0829―30―0820資本金=1600万円
事業内容=ステンレスを主とする金属表面処理技術の研究開発
http://www.chemical-y.co.jp

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