自治体等での図上訓練で実績
防災・危機管理のプロフェッショナル集団
山本 忠雄 社長
東日本大震災――。我々は大災害の恐ろしさを改めて知ると同時に、不測の事態に日頃から備えることの重要性を再認識した。各自治体では、自然災害を想定したBCP(業務継続計画)の策定が叫ばれている。
しかし、全国98の自治体を対象に実施した時事通信社の調査(今年1月末時点)によると、BCPを策定済みの自治体は50%に留まり、そのうち防災訓練を行っているのは29%だという。
「自治体が防災訓練の実施に腰が重くなる一番の理由は、予算の問題です。また、危機管理を熟知した専門家がいないため、何から始めれば良いのかわからないというのが現状です」
と語るのは、自治体等の危機管理訓練、コンサルティングで豊富な実績を持つ、株式会社総合防災ソリューションの山本忠雄社長だ。
同社は1986年に河川流域情報サービスを提供する会社としてスタート。95年の阪神・淡路大震災を機に現在の危機管理業務部を立ち上げ、自治体等を対象とした危機管理訓練の企画と運営を行っている。
同社による訓練は、ロールプレイング形式を採用しているのが特徴だ。実際に災害が起きた状況に限りなく近いシチュエーションで行われる。それぞれが作戦を指揮する「トップ」として、または情報活動や業務処理を遂行する「スタッフ」(防災担当者)として、割り当てられた役割を演じる、臨場感溢れる、極めて実践的な手法だ。
「できるだけ本番に近い状況で訓練を行います。まずヒアリングから始め、訓練計画を練ります。実施後も訓練の検証と評価を行うので、次回の訓練へ向けて内容をブラッシュアップすることができるのです。一度訓練を行うと、お客様の中で『続けなければいけない』という意識が芽生えるように感じます」(山本社長)
首都圏の自治体が集う「9都県市合同防災訓練」の企画運営支援を任されるなど、自治体から寄せられる信頼は厚い。
社員の多くが自衛隊出身者
熟練された「プロ」の訓練を
同社がこれだけ実践的でダイナミックな訓練を行えるのは、自衛隊出身者が数多く在籍していることが背景にある。危機管理業務部のほとんどが元自衛官。同社による危機管理訓練は、数々の大規模災害の現場における救助活動等の経験に裏付けられているのだ。
山本社長自身も37年間自衛隊に勤務した後、静岡県の防災局で危機管理業務に従事。災害の現場を熟知し、自治体の立場も理解している、まさしく地域防災のプロフェッショナルだ。
「全国の全ての自治体が徹底した危機管理訓練を行うべきです。今後も各自治体をはじめ、お客様の防災体制の整備やBCPの策定に貢献します」(山本社長)(發)
【会社データ】
本社=東京都千代田区一番町13―16 一番町法眼坂ビル2F
☎=03―3515―2230
設立=1986年4月
資本金=5000万円
従業員数=86名
事業内容=防災・危機管理の研修・訓練企画運営支援、各種計画・マニュアル等整備、河川情報監視、水文観測データ照査
http://www.dpsol.co.jp
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