高品質な仕上がりがリピーターを生む
短納期の最新鋭プリントTシャツ工場
元々は肌着であったTシャツがアウターとして一般的に普及したのは、1950年代。映画『欲望という名の電車』でマーロン・ブランドがタフにTシャツを着こなし、若者層に広く影響を与えたといわれる。今やストリート・ファッションの重要アイテムであるTシャツは、一方で「メディア」としての機能を発揮する一面を持つ。
例えばチームTシャツ。オリジナルプリントのTシャツをチームで着ることによってアイデンティティを主張し、帰属意識を高める役割を担う。広告ツールにもなり得るTシャツは、身近にメッセージが発信できるメディアともいえる。
「Tシャツは『着るもの』と考えれば〝文明〟で、プリントは無くても困らないという意味で〝文化〟と捉えるならば、プリントの〝文化〟を普及させることが私たちの役割です」
受注・製版・印刷
出荷まで一貫生産
同社が大きな強みとする「高品質かつ短納期」を可能にしているのは、受注から製販、印刷、出荷までを一貫生産する社内体制だ。
同社はシルクスクリーン、インクジェット、転写、カッティングなど多岐にわたる生産システムをほぼ最新型で完備。数量や用途、デザインに対し最適な手法によって顧客の「こだわり」に応える。
国内に数台しかないといわれるハイスペックな高速インクジェットプリンター2台が常時稼働し、多商品・多デザイン・小ロットならではの「高品質」を実現する一方で、大ロットに対応するシルクスクリーン印刷では、気温や湿度の微妙な変化に対し「勘」としか説明できない職人的感覚で調整する技術力を発揮。最新鋭の設備と「人の手」でしか成し得ない技術の共存によって、妥協なき高品質をキープしているのだ。
「お客様対応から生産、検品まで全てを自分たちで管理することで使命感や『思い』が生まれ、高品質が仕上がる。お客様に喜んで頂けたら、自分たちも心から喜べる。その喜びが技術の向上に繋がります」
と、永井社長は語る。
近隣で材料が調達できる「アパレルの街」ならではの地の利によって、午前中の注文で即日中に製販・印刷、出荷というウルトラC級の短納期をも可能にする同社。顧客は企業や学校のサークルのほか、バンドなどチームを形成する一般顧客の層も厚い。
売上の8割を占めるネット販売では、画面でイメージ通りのレイアウト指定ができ、仕上がりに対する満足度も高いと好評だ。約6割がリピーターに育つという話も納得できる。
繁忙期も円滑に
社会に恩返しを
約400坪と広大なシルク印刷工場を持つ同社は、来年末を目処に、延べ1400坪に及ぶ大規模な工場の増設を計画している。
「Tシャツは季節商品。特に私たちが扱うオーダー品は、生産時期の集中が避けられません。繁忙期はどうしても対応しきれず、リピーターの皆様にご迷惑をおかけするだけでなく、社員の残業状況も深刻な問題。生産工場の増設は、事業拡大というよりも、お客様へ迷惑をかけず、社員にも負担をかけない生産体制の確立が目的です」(永井社長)
同社社員の平均年齢は26歳弱と非常に若い。
「アパレルの業界はどうしても下請企業が過酷な条件を強いられやすい風潮があり、後継者が育ちにくい側面があります。ブラックな就労構造を排除し、無理なく収益を生むことで、若き社員を育てたいという思いで取り組んでいます」
と永井社長は話す。同社の昨年度の有給消化率は100㌫を達成。夏季を繁忙期として生産力を強化する一方、冬季には週休3日とする社員も多く、約2割の社員は40日以上の連休をとっているという。
「社員の結婚祝い・出産祝いとして100万円を支給しています。今の時代、20代前半で出産するのは経済的にとても大変なことだと思うんですよね。社員が大変な時こそ分かち合える会社でありたい」(永井社長)
また、同社は2011年の東日本大震災以降、東北地区に限らず積極的に被災地へ寄付している。会社としてだけでなく永井社長自身の寄付を含めると、額は通算2000万円に及ぶ。
「私自身、10代の時に両親を亡くし、多くの人に助けていただきながら、ここまで生きてきました。『心の贖罪』ではないですが、その分をお返しする側に回って、世の中に恩返しをしていきたいという思いがあります」
雇用することも、成長することも社会貢献の一つと永井社長は語る。
「まだまだ発展途上ではありますが、私たちは地域と社会に貢献できる全国一のホワイト企業を目指しています」
【会社データ】
本社=岐阜県岐阜市領下4-30
☎=058-248-7808
設立=2005年10月
資本金=1000万円
従業員数=50名
売上高=10億5000万円
事業内容=Tシャツ、スウェットなど衣類のプリント加工・制作・販売
https://www.infac-planning.com
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