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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

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日進電機(シリーズNo.1398)

環境変化に適応するための設備投資と自動化
〝量〟を確保して生き残る精密板金加工会社

林 広己 社長

 日本の企業数全体に占める中小企業の割合は99・7㌫(中小企業庁集計)。特に、大手メーカーの下請けとしてメイド・イン・ジャパンの一端を担う「町工場」は全国に数多存在する。人件費が安い海外に生産拠点が流れる中、常に彼らを悩ませているのがコスト削減への厳しい要求だ。
 射出成形機をはじめ、産業用機械のカバーやコンベアー関連の架台・フレームなどを製造する株式会社日進電機は、毎年の如く迫られる元請けからの値下げ要求に柔軟に対応。「安く作る」という取引先の至上命題を解決することで、安定した受注と信頼を保っている。


「いくら良い製品を作っても価格が合わなければ仕事を頂くことはできない。反対に、安くて良い製品を作れば、お客様にも喜ばれ、受注も継続します。下請けとしての役割を全うするために、現場で加工方法などを工夫しながら〝仕事の絶対量を確保する〟ことを最大の目標にしてきました」
 と話すのは、1985年に同社を創業した林広己社長。日本を代表する総合重機メーカーなど主要取引先の期待に応えながら、30年以上の業歴を重ねてきた。
 現場の改善活動によって高い品質を確保しながらコストパフォーマンスを追求してきた同社。2009年には、翌年に開業を控えた空港施設向けコンベアーで大型案件を受注し、「納期」という、もう一つの大きな要求もクリアしてみせた。
 また、館山と富浦の工場ではブランク(抜き)加工などに最新式のマシンを積極的に導入し、作業工程の自動化を推進。溶接・組立を行う岩井工場も含めた一貫生産体制を整えている。
「バブル崩壊以降に求められているのは〝維持するため〟の設備投資。お金は使うことで増えていくのです。社員への投資も利益を生む要因になります」(林社長)

失敗は行動の証
15年計画が完結

 いわゆる「ITバブル」が終焉した02年頃は「地獄を見た」と話す林社長。手形決済を廃止するなど財務の見直しに着手し、無借金経営への15年計画を立てた。
 そして、10年以上前から毎年2月に決算書を持参し、北海道へと2週間の旅に出る。日常から離れた雑音の無い環境で一人、文字通り〝頭を冷やす〟のだと言う。
「創業から約20年で作り上げた『町工場』という基盤の上で事業を回転させることが出来るようになりました。『口ではなく、数字でモノを作れ』と自分に言い聞かせながら、冷静に数字の変化を把握しているのです」
 社員にも「口より行動」を促し、「失敗し続けろ」と話している林社長。製造現場へのロボットの普及など、さらなる環境変化への対応力と危機感を持ち続けながら、最近では異業種にも興味を持ち、自社製品へのヒントを探しているという。
「無借金になれば視野が広がり、決断が早くなる」と話す林社長。いよいよ今年、15年計画が完結する。

【会社データ】
富浦工場(事務室)=千葉県南房総市富浦町深名580―1
☎=0470―20―4661
設立=1985年6月
資本金=1500万円
社員数=42名
売上高=9億200万円
事業内容=産業用機械・事務用機械・運送用機器などの試作・板金・溶接・組立
http://www.ndk-c.com

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