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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

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アドヴァンス(シリーズNo.1186)

コンクリート二次製品業界を牽引

創業60周年に向け、さらなる飛躍へ


諸橋 通夫社長

高度経済成長時代幕開けの昭和34年。コンクリート二次製品業界の将来を展望し、新潟県の建設業者である株式会社福田組の福田正社長(当時)と建設省に勤務していた諸橋運冶氏により「北日本ブロック工業株式会社」を創業。その後、社名を「株式会社アドヴァンス」と改めコンクリート二次製品の製造・販売から土木建築用資材の企画開発・設計等の事業を手掛ける。また、本社を置く新潟を中心に長野・富山・金沢・秋田・岩手と営業エリアを拡大し、安定的に業績を伸ばしてきた。4年後は創業60周年という節目を迎える。さらなる飛躍に向けて取り組むこととは何だろう。平成9年、代表取締役社長に就任した諸橋通夫氏に話を伺った。


「今後改築工事は減少し、メンテナンスが主流となる。そうした状況にいかにフィットできるか。機能・性能を満たした製品で製造原価を安くし、施工上の安全性と施工性の高さを追及した新製品を開発していきます。加えて開発製品の普及を図るため、営業エリアのさらなる拡大を目指します」(諸橋社長)
 新製品の開発と営業エリアをさらに拡大していくため、徹底した社員教育と意識改革に取り組んでいる。

お金の管理の徹底と
行動科学で意識改革

 諸橋社長は社長就任以前より現場を扱っている社員にお金の管理を徹底させたいと考えていた。そこで平成3年、見積原価での管理を取り入れることにより平成5年から収益が大きく変化したという。収益面以外にも「行動科学」を中心とした教育にも力を入れており、今年9月に仮想会社を5社ほど立ち上げ、社長・経理・生産・営業の役割分担をした「ビジネスゲーム」の実施を予定している。
「我々は環境の中で生かされている存在。環境の変化や企業文化を学び、経営の舵取りに興味を持つ人材を育成していきたい」(諸橋社長)
 社内の活性化を目的に、人材の採用にも積極的だ。昨年は大手施工会社から1名採用し、製品開発への助言を得ている。新卒は毎年2~3名採用。会社の理念や進むべき方向などをよく理解し、意欲的な人ならば、別の産業で活躍してきた人も採用していくという。
 加えて60周年事業の一環で社史の編纂を始める。それは会社の歴史から失敗や成功以外にも幾多の事例から生き方のヒントを見つけてほしいと考えるから。周年行事については社員からアイディアを募り、楽しく働き甲斐のある職場を目指していく。「一人のヒーローよりも組織力と団結力ある組織にしたい」と諸橋社長。力強く前進するアドヴァンスに期待したい。 

【会社データ】
本社=新潟県新潟市中央区川岸町3―17―22
☎=025―233―4132
設立=1959年5月
資本金=1億円
従業員数=228名
事業内容=土木建築用資材の企画開発・製造・販売及び設計、型枠リース、生コンクリート、土木工事等
http://www.advance-kk.co.jp

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