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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

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Crossfor [クロスフォー](シリーズNo.1381)

揺れるダイヤモンドジュエリー
東証上場を目指し、世界一にチャレンジ!

 
土橋秀位 社長

 古来より山梨県は水晶の産地として知られ、その土地柄から甲府を中心として水晶の研磨・加工技術が発達した。そして培われた技術は、現代の宝石・宝飾品加工に受け継がれ、現在、山梨県は貴金属製装身具出荷額において全国第1位、国内総出荷額の3分の1以上を占めている。(平成26年経済産業省工業統計調査)
 その甲府市に本社を構え、ジュエリー・アクセサリーの製造・販売・輸出入の事業をグローバルに展開する株式会社クロスフォー
 同社の土橋秀位社長は山梨県出身。東海大学海洋学部を卒業後、東南アジアやアフリカなど世界各地を渡り歩くような仕事に就きたいという夢があった。地元山梨の地場産業である宝石の買付を仕事にすればそれがかなうと考え、まずアメリカに渡り約3年間語学習得に励むと同時に、宝石鑑定の資格も取得した。


 1980年に帰国すると直ちに宝石原石の輸入販売の事業を創業。87年8月には事業を法人化して、同社の前身となる株式会社シバドを設立した。
 創業当時、宝石の原産国である東南アジア、アフリカ諸国では物流、通信、送金など何をするにも今では考えられないほどの時間を要した。そこで、土橋社長は自ら山奥の産地に赴き、直接原石を買い付けることでコストと時間の大幅な削減を図り、顧客企業に低価格で原石を提供することを実現。これが他にはできない同社の強みとなり、90年には設立わずか3年目にして年商32億円を達成した。
 しかし、その時すでに日本経済にはバブル崩壊の足音が忍び寄り、同社もその後の東日本大震災、リーマン・ショックなど厳しい時期にたびたび直面することとなった。
「これまで変動する経済・社会情勢に、浮き沈みもありました。しかし、厳しい中にあっても失敗を恐れず、常に新しいことに挑戦し続けたことが、当社が生き残れた要因です。たとえ結果が失敗であったとしても、新たな取り組みの中で得たノウハウの蓄積や人脈、ネットワーク、そして失敗の経験それ自体も今では大きな財産となっています」
 と土橋社長は語る。
 
踊る!?ダイヤモンド
“ダンシングストーン”
 
 バブル崩壊後、原石の商売だけでは厳しいと考え、自社ブランドのジュエリー製造開始を決断する。
 しかし、自社でジュエリーを手掛けるとなれば、これまで原石を販売していた顧客が競合相手となってしまう。それを避けるためには他がやっていない事、新しい事をやらなければならないと考え、土橋社長自ら3年間の歳月をかけて研究開発を繰り返し、99年、同社独自の46面体カットによる反射光線の効果で宝石の中に十字の輝きを浮き上がらせる技術「クロスフォーカット」を発明した。
「クロスフォー」というネーミングには「a Cross for you~愛を貴方の為に~」という意味が込められており、現社名の由来ともなっている。2001年にはこの独自のカット形状で特許を取得。他社には真似のできない製品「Crossfor®(クロスフォー)」を確立した。
 その後も様々なオリジナルブランドを生み出す中、10年には、ダイヤモンドが揺れ続けるジュエリーを開発した。人のわずかな動きをダイヤモンドの細かな振動エネルギーに変える技術である。
「輝き出したら止まらない」
 と言えるほど、宝石が踊るように常に動き続けるジュエリーは、まさに革命的商品である。その名を「Dancing Stone®(ダンシングストーン)」としたジュエリーは、11年5月に販売を開始し、13年12月には特許を取得した。
 同社はこの「ダンシングストーン」を国内では自社ブランドとして完成品を製造販売する一方、海外に向けては、この独自技術をパーツとして提供。さらに、社員が現地に出向き、製造技術の伝授も行う。世界中をマーケットとして展開し、現在では「ダンシングストーン」のパーツ(技術)を提供している海外の取引先は180社にも及ぶという。
「当社には海外企業との取引に全く抵抗がありません。これまで培ってきたグローバルな人脈が生きています。当社がパーツ(技術)を提供することで海外のブランドに新しい表現方法を提供する。ブランドはデザイン力で、当社は技術力で勝負する。このようにコラボレーションすることによって、新しい付加価値が生まれ、お互い『Win-Win』の関係を築くことができるのです」
 と土橋社長は語る。

上場を視野に
動き出したら止まらない!

 同社は今年設立30周年を迎える。これまでの歩みを振り返り、
「失敗もいっぱいしてきましたが、そのたびに『必ず何とかなる』、『諦めなければ終わらない。諦めた時にそれまでの努力が無駄になる』と考えて乗り越えてきました」
 と語る土橋社長の人物像を社員の方にうかがうと、「アイデアマン」、「行動の人」、「思いついたらすぐに実行し具現化する。だから新しいものを創り出すスピードが速い」という答えが返ってきた。まさに“動き出したら止まらない!”を体現している。
 人材採用にも注力している同社。
「人材は、始めはきれいな紙です。いかに色を付けていくかは会社の責任です。いい人材を育てるにはいい器も必要」(土橋社長)として、目下、甲府市内に新しく本社ビルを建設中だ。今年3月に移転する予定の新社屋はこれまでの6倍の広さだという。
「今後の目標は、『信頼される会社』『お客様から当てにされる会社』『当社と付き合うことが相手先のプライドに繋がる』企業となることです」
 と語る土橋社長は、近い将来には株式上場をも視野に入れ、すでに数年前より準備を整えている。常に時代の変化に挑戦する取り組みと新しい価値の創造で〝輝き〟を放つ企業として百年企業を目指す。

【会社データ】
本社=山梨県甲府市朝気1-2-60
☎=055-226-9995
設立=1987年8月
資本金=8000万円
従業員数=80名
売上高=41億円
事業内容=ジュエリー・アクセサリーの輸出入・製造・販売・卸
http://www.crossfor.com

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