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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

倉持産業 (シリーズ No.1618)

「平飼い卵」を推進する先進的養鶏・鶏卵商社
毎日120万個の出荷高を継続


倉持 一彦 社長

 私たちの食生活に欠かせない食材と言えば「」。栄養豊富で「完全食品」と言われていると同時に「物価の優等生」とも言われ、過去50年間、諸物価が上昇する中、ほとんどその値段は変わっていない。その背景には、卵の栄養価や安全性を保ちながら安定した価格を維持する国内養鶏業者の企業努力と、限られたスペースで効率的に卵を生産する飼育方法「ケージ飼い」の普及がある。
 一方近年では、「昔ながらの卵の美味しさ」を求めて、多少値段が高くとも「平飼い」の鶏が産んだ卵を珍重する消費者、飲食店も増えてきている。ヨーロッパでは、動物福祉の観点から「ケージ飼い」を禁止している国も多いとのことで、98㌫が「ケージ飼い」という日本でも、やがて「平飼い」の比率が高まっていくことが予想されている。
 そんな中、自社の養鶏場で飼育する50万羽の内、7万羽を「平飼い」飼育に移行し、「平飼い卵」を求める声に応える一方、自社の養鶏場で日産30万個、契約農家から集荷した卵を合わせて毎日120万個の卵を出荷している飼料・肥料・鶏卵販売及び養鶏事業者が、茨城県常総市に本社を構える倉持産業株式会社倉持一彦社長)だ。



養鶏業界一筋で57年
環境への取り組みで受賞歴多数

 1961年8月、養鶏場向け配合飼料・動物薬品の販売と鶏卵の出荷事業を目的に、現社長の父君・倉持新一会長が家族3人で創業した同社は、65年に法人化、74年には自社で鶏舎の直営農場を新設し、本格的に養鶏業を開始。幾度かの止むを得ない移転の度に農場の規模を拡大し、その間、最新の洗卵選別機の数度の導入や、卵を選別して包装・出荷するGPセンター、ウインドレス鶏舎等の新設を重ね、創業57年を経た現在では104名の従業員を擁するまでに成長している。
 18年前、同社2代目代表に就任した倉持一彦社長は、中央大学経済学部卒業後の4年間、家業を継ぐという明確な意志の下、愛知県の養鶏に関連する企業3社に勤務。確かな知識と技術を身に付けた後、27歳の時同社に入社した。
 以後、月200時間の残業も厭わず、誰よりも仕事をしているという自負の元様々な経験を積み、38歳で社長就任の運びとなる。
 社長就任後手掛けたのは、自社で厳しい品質管理を行うための「品質管理室」の設置だ。そこでは、菌の有無を検査する液卵検査や鮮度検査を毎日実施する他、各種の抜き取り検査や鶏舎の環境検査、従業員の検便などを定期的に実施。常に商品の安全・安心・品質を追求し、商社や大手スーパーなど、顧客からの絶大な信頼を勝ち得ている。
 また、2007年には新設の平飼い鶏舎に1万羽を増羽。これは日本でも草分けと言えるもので、倉持社長自ら平飼いが主流のヨーロッパの養鶏業を視察し、日本でも始められる感触を得てスタートした事業だ。
「平飼い」と言っても単なる放し飼いではなく、採卵鶏を取り巻く外部からの危害要因を徹底的に排除した「セミウインドレス鶏舎」での飼育方法を開発。足元を網目状にして鶏・卵と排泄物の接触を防いだ広い鶏舎内を自由に動き回れる鶏達は、食欲旺盛でストレスもなく、のびのびと育っているという。そんな鶏達が産んだ「平飼い卵」は、間違いなく「昔ながらの美味しさ」を持つことだろう。
 一方、約10年前に社内に「省エネ・環境改善提案部」を設け、環境対策にも邁進している。自社の養鶏場で毎日50㌧排出される鶏糞は、1日3回清掃し、全量を鶏糞堆肥の製造工程に回す。そこでは、45日間かけて3次に渡る発酵処理を経て、臭いのない優秀な鶏糞堆肥に生まれ変わり出荷されていく。その堆肥は、15年の県の堆肥コンクールで県知事賞を受賞したという。
 また、液卵工場で排出された卵殻は、乳酸菌を配合する特殊処理により、土が生き還る優れた土壌改良材に変身。その効果の高さで、近隣農家を中心に徐々に評価が高まっている。
 さらに省エネ対策においても、会社社屋やGPセンターは勿論、鶏舎も含めてすべての電灯をLEDに転換。その数2800本に上る。加えて、社内の全ての建造物に特殊な遮熱・断熱塗装を施し光熱費を節減。これらの活動で年間26㌫の電力量を削減し、CO2換算で年間1万5000㌧に上るという。この取り組みが評価されて同社は、17年度地球温暖化防止活動環境大臣賞に続き、18年度低炭素杯企業部門環境大臣賞金賞を相次いで受賞している。


地域貢献活動にも積極的
「平飼い卵」の一層の普及を


 5月30日の「ごみゼロの日」には、社員の発案で「地域クリーン活動」として近隣の清掃作業を実施するなど、地域貢献活動にも積極的な同社。来客時には社員一同仕事の手を止めて出迎え、辞する時には見送ってくれる礼儀正しさは、同社の社風を象徴する。
 倉持社長は意欲を語る。
「温泉たまご・ゆで卵や平飼い卵などバラエティ豊かな美味しい卵を日本の食卓にお届けし、豊かな食文化に貢献していきたい」 


【会社データ】
本社=茨城県常総市菅生町683―1
☎=0297―27―1131
創業=1961年8月
資本金=3000万円
従業員数=104名
売上高=94億円
事業内容=配合飼料・鶏卵・液卵・温泉たまご・動物薬品・畜産器具・肥料等販売
http://www.kuramochisangyo.jp

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