『サンデー毎日』2/22号掲載
金属3D部品製造用装置「Innovent)」!
純金属を造形材とする画期的3Dプリンター!
大澤 博昭 社長
株式会社エイワ・ライジング(大澤博昭社長)が展開を計画するのは、3Dプリンター大手、米国ExOne社製の金属3D部品製造用装置「Ⅰnnovent」。同機は従来機「M―Flex」を進化させた最新モデル。高速インクジェット工法を採用し、バインダー(結合剤)を造形テーブルに敷かれた粉末材に吹き付け、一層一層を重ね立体化する3D装置。この装置は従来のレーザーやダイレクトブロー成形の弱点を見事に克服し、3Dプリンター業界に旋風を引き起こすと注目を集めている。
1968年3月、大平鉱山㈱の子会社として設立された同社は、耐火材や化粧品、陶磁器等の原料となる岡山県産の「ろう石」を媒介に、その原料開発、用途開発を目的にスタート。以来、クレンザーや農薬散布用途等の開発の他、各種工業炉の設置施工や耐火物粉砕、鋳造工程設備など窯業、鉱業、鋳造業等の発展に陰ながら貢献してきた。この原料開発のノウハウを3Dプリンターの造形材に応用するのだ。
3D経験者の入社を発端に同社が着目したのは、米国ExOne社の砂型プリンター。木型・樹脂型製作のコストと時間の削減はもちろん、多品種少数の同時造型や24時間全自動稼働などが可能。鋳物ビジネスで出会った両社が金属プリンター「Innovent」に互いの技術を用い、ものづくり業の発展への貢献を計る。その有用性は大きい。
「これまで純金属を造形材とする3Dプリンターはなく、その用途は幅広い」と、大澤社長は自負する。
少数精鋭の社員と共に
三本の矢で飛躍の年に
一方同社は、水環境を改善する装置「T.N.リアライザー」の東日本特約店として販売を開始している。これは㈲サージュコーポレーションが開発したもので、特殊焼成を施した天然セラミックスを通過した水が水質を改善することで、水道管を始めとした水環境を保全する装置である。大型ビルや保育施設、社寺などで数多く導入され、文化財の漆面の洗浄用水として特許を取得している。
少人数の同社が、こうした多彩な事業を行えるのも、社員が各分野のエキスパート揃いだからという。
「長年苦楽を共にし、頑張り続けた社員には深く感謝します。社員の為にも会社を維持・発展させるのが私の使命です」
と語る大澤社長は1998年の社長就任以来、多業界に向けて様々な事業展開を続けてきたことで、黒字経営を継続させている。
「Ⅰnnovent」と「T.N.リアライザー」、さらには耐火製品のOEM生産という三本の矢で、今年は「知る人ぞ知る」同社が、広く知られる会社に変身することだろう。
【会社データ】
本社=東京都千代田区内幸町2―2―2 富国生命ビル2階
☎=03―6273―3723
岡山工場=岡山県備前市三石2803
設立=1968年3月
資本金=2000万円
事業内容=耐火物粉砕加工、鋳造用設備・主原料・副資材販売、工業炉設計施工
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