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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

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ナガヤス工業(シリーズNo.1523)

最先端ICT建機で業界の未来をリード
「土木工事」のイメージを変える成長企業


大根田 長政 社長 
 
 
東京オリンピック・パラリンピックに向けた需要拡大によって人材不足が一層深刻化する建設業界の中で、いち早く「ICT建機」の導入を進めて業績を伸ばしている企業がナガヤス工業株式会社だ。
 ブルドーザーなどのICT建機とは、高精度のGPSやセンサーを搭載し3次元設計データに基づいて、オペレータの操作支援や自動制御ができる建機。作業人員を削減するとともに、従来では10年近い職務経験を必要とする難易度の高い作業を経験の浅い社員がカバーできる。この建機を同社の若手社員が機敏に使いこなす「最先端」の現場は、建機メーカーにとって理想的な事例として評価されている。


「ICT建機は決して簡単に使いこなせるものではありませんが、若い社員に一刻も早く戦力になってもらえる環境を作るため、どの会社よりも早く導入したいと考えました」
 と話すのは、二代目である大根田長政社長。同社は土木工事を事業の基幹とし、地元の草加市をはじめ、埼玉県や東京都、防衛省などを主な受注先として様々な公共工事を手がけている。
「海外へ行くと、日本では当たり前に整備されているインフラの有り難さを実感します。私たちが手がけるのは上下水道や橋梁など、暮らしになくてはならないものを支える仕事。積極的に難易度の高い仕事に取り組み、地域の皆様に喜んで頂けることがやりがいとなっています」(大根田社長) 同社の技術力と施工精度に対する評価は高く、この2年間で自治体、官庁から5回の表彰を受けている。特に一昨年7月には、防衛省北関東防衛局から優秀工事の表彰を受けた。
「施工を内製化しているため、新しい技術や新型機械設備の導入は自社で行います。2億円を超える大規模な工事でも自社で施工ができ、繁忙期も施工能力を確保できる体制が強みです」
 と語る大根田社長は、技術者同士が風通し良く相談できる環境を尊重し、個々人の力を集結させている。

先を見据えた柔軟な投資
長く働きがいのある環境を

 年間で繁閑の差が大きい公共工事だが、同社は目先の動きにとらわれず、閑散期は社員研修を行うなど教育の時間に充てている。
「仕事が少ない時期は、無理して採算性の低い仕事を受注するよりも、体を休めながら社員のレベルアップに投資し、この先に続く万全な体制づくりに備えます」
 と語る大根田社長は常に新しい発想を社員に促すとともに、社員が働きやすくなるための投資を惜しまない。「あれば便利」と社内に設置した給油スタンドに加え、現場の作業風景を映し出す巨大モニター装置の設置も予定している。
「新しい設備を導入すると社員のモチベーションが上がり、仕事の質やお客様からの評価も高まる。良い人材を確保できる要因としても好ましい循環が生まれます。今は若い人たちが成長することで、事業が長く継続できるよう体制を固めています」(大根田社長)

【会社データ】
本社=埼玉県草加市青柳8ー57ー43
☎=048―933―3711
創業=1976年7月

資本金=3000万円
従業員数=24名
売上高=8億2900万円
事業内容=土木工事
http://www.nagayasu.co.jp

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