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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

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メトロ電気工業(シリーズNo.1806)

「サブストーク加熱装置」で2020年度
省エネ大賞「省エネルギーセンター会長賞」受賞
川合誠治社長

去る12月21日、愛知県安城市のメトロ電気工業株式会社(川合誠治社長)は、スズキ㈱と中部電力ミライズ㈱との3社共同で実施した「CO2フリーに向けた低圧鋳造工程の実現による省エネルギーの取り組み」に関して、(一財)省エネルギーセンター主催の2020年度省エネ大賞「省エネルギーセンター会長賞」を受賞した。
これは、3社で共同開発した「赤外線ヒーター式・サブストーク加熱装置」のスズキ・相良工場への導入により、大幅なエネルギー使用量削減・加熱時間短縮と同時に、現場作業の省力化と安全性・製品良品率の向上を実現した取り組みが高く評価されたものだ。
今回の受賞は、同じ3社で2015年、「鋳造工場における赤外線ヒーター式金型加熱器の導入による省エネ・省力化」のテーマで省エネ大賞「資源エネルギー庁長官賞」を受賞したことに続く快挙。各産業界でSDGsへの取り組みが加速する中、ガス加熱から燃焼を伴わない電熱への転換を促進する高評価と言える。
「サブストーク」とは鋳造の際の溶湯の通り道の事だが、同社はガス加熱に依存していたその加熱工程の熱源として好適な高出力カーボンヒーター管「オレンジヒート®」の開発と加熱装置の設計製作を担当した。
「オレンジヒート®」とは、高純度炭素繊維の薄板を耐熱性の高い石英管に不活性ガスと共に封入した、赤外線カーボンランプヒーター。従来のカーボンヒーターに比して赤外線放射性能に優れ、短時間で最高温度2000℃まで達する立ち上がりの早さも好感されて、「工場用暖房器」や「金型加熱器」「食品焼成機」など、これまでのガス燃焼方式に代わる加熱方法として様々な産業用途に導入が進んでいる。エジソンが発明した白熱電球から連綿と続く管球技術という「ローテク」の結晶だが、その「オレンジヒート®」がCO2削減に大きく貢献する「電熱革命」を起こそうとしている

「オレンジヒート®」開発秘話
「ローテク・イノベーション」上梓

白熱電球「メトロランプ」から、現在でも国内80㌫のシェアを握る電気こたつ用ヒーターユニットまで、光源と熱源の専門メーカーとして107年の歴史を刻んできた同社は、2000年5月、川合社長を旗頭にこたつ用赤外線電球で培った技術を生かし、「ガスに劣らないほど高温出力できる安全な電気ヒーター管」の開発に着手し、産業用加熱器市場への進出を目指した。
以来20年、紆余曲折を経てその企業努力は「オレンジヒート®」の開発・完成に結実。微妙な温度コントロールの自動化などを通じた用途開発も進み、自動車業界や食品加工分野など、様々な工場で「加熱工程の電化」が進んでいる。
昨年12月、川合社長は20年の過程を克明に綴った著書「ローテク・イノベーション」(幻冬舎刊)を上梓。
「モノづくりの現場で『不可能』に挑戦する経営者の
皆様のヒントになれば」
 と、川合社長は語る。



【会社データ】
本社=愛知県安城市横山町寺田11-1
℡=0566-75-8811
創業=1913年5月
資本金=6000万円
事業内容=暖房器・ヒーター管・加熱機械器具事業等
http://www.metro-co.com

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有限会社高勢産業(高勢スタウト)

90年代国産スポーツカーのアフターパーツで独壇場
当時の「型」を保管する創業45年の蓄積が生きる


 
エアロボンネットを装着した「三菱・ランサーエボリューション7」


 若者のクルマ離れが言われて久しいが、実は今90年代の国産スポーツカーが静かなブームを呼んでいる。若者にとっては「国産スポーツカーの黄金期」と呼ばれる30年前のデザインと走りは新鮮で、当時青春時代を過ごした壮年世代にとっても、かつて憧れたクルマに余裕の出来た今、改めて乗れる喜びがあるようだ。
 また、米国のクラシックカー登録制度により、25年前に製造された日本のスポーツカーの輸入が解禁され、実はマニアの間で人気の高かった日本のスポーツカーの需要が一気に高まったことも、このブームの浸透に拍車を掛けている。


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コンテナーズ・ラボラトリー(シリーズNo.1802)

飲料缶内圧・巻き締め部測定機の草分け企業が
スロベニア発の自動手指洗浄・殺菌装置を提供



茅野 健 専務


 去る12月2~4日開催の「第2回感染症対策総合展 in Tokyo」は、コロナ禍の中、感染拡大防止に取り組む各分野の企業・団体の注目を集めた。
 中でも今回は、手指の殺菌と通行管理を1台で出来るニエロス社(スロベニア)製「ハイジーンステーション」(HDK)を出展した、コンテナーズ・ラボラトリー株式会社(茅野淳社長・茅野健専務)を訪ね、その日本初上陸の物語を聞いた。
 同社とニエロス社との出会いはコロナ禍以前の3年前のこと。約30年前に業界初の水圧式の内圧測定機を発明し、国内殆どの飲料メーカー、製缶企業との関係を築いていた淳社長が、海外企業も参加する飲料・食品工場向けの展示会に出向き、当時名も知らぬニエロス社のブースを偶然訪れたのが始まりだ。
 出展製品は、手指洗浄・殺菌、靴殺菌と通行管理が同時に出来る「ハイジーンステーション」(UDK W)。そのオールステンレス・溶接一体加工の高い技術力に惚れ込んだ淳社長は、直ぐに現地に飛び代理店契約を締結。サンプルマシンを発注し、翌年の検収時に子息の健専務を再度現地へ訪問させた。
 ニエロス社は草刈り鎌の製造に始まる社歴250年の中小企業だが、現在ではその衛生管理機器はEU諸国、米国始め世界のメーカーに評価され、常時年間400台の販売実績を持つ
 一方淳社長は、内圧測定機の他、巻締部の「3点同時切断機」「切断面の測定・統計処理装置」なども開発、飲料缶の品質向上と統計処理に貢献してきた。
この両者の出会いは後を継ぐ健専務に引き継がれ、今後も大きく発展していく可能性を秘めている。


衛生管理+通行管理機能で
スポーツ観戦の感染対策に


 後継者の健専務は、栃木県那須町のペンションでアルバイトしたことが縁で、その後25年間ペンション経営に携わり、やがては地域活性化のために那須町町議選に立候補して当選。町議を1期4年間務めた、人の思いをくみ取るサービス精神旺盛な人。
 家庭の事情でペンション経営を諦め一家で横浜に戻った健専務は改めて、父である淳社長の果たした業績を知り、その蓄積をもっと開花させたいと約2年前に専務として経営に参画した。
「お客様の声に耳を傾け、先回りしてそれをモノづくりに活かすことで、より確かな安心をお客様にお届けできると思います。今後はお客様に寄り添ったサービス経営と、心のこもったオンリーワンの製品作りに磨きをかけていきたい」
 と、来年後継社長に就任する健専務は意欲を話す。
 今回の展示会に出品の「ハイジーンステーション」(HDK)は、自動殺菌剤噴霧とターンスティルによる通行管理が同時に行える装置で、殺菌を済ませないとターンスティルが回らない仕組み。今後、従来通りの復活が望まれる観劇やスポーツ観戦施設の入退場管理にはもってこいの装置だ。HACCP対応工場の衛生管理向けUDKシリーズ共々、より一層の普及が望まれるところだ。


[会社データ]
本社=神奈川県横浜市港北区大倉山5-32-29
℡045-382-9220
事業内容=飲料缶各種測定機の開発・販売、「ハイジーンステーション」シリーズの輸入・販売等
https://www.contelab.co.jp

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佐藤電機製作所(シリーズNo.1800)

ものづくりで未来を創る精密板金加工会社
山梨県屈指の設備力とIT化で「生産革命」



佐藤 薫宏 社長


 金属を使った筐体を中心に、分析装置をはじめとする医療機器や半導体検査機器、情報通信機器、防災無線装置等のインフラ関連機器といった幅広い製品の精密板金加工を手掛ける株式会社佐藤電機製作所。日本を代表する数々の大手メーカーとの直接取引を実現し、着実に事業を拡大させてきた最大の原動力は、山梨市の自社工場が有する比類なき設備力だ。
「常に高い精度が求められる当社の仕事は設備産業の側面もあり、厳しい時でも身の丈以上に機械に投資してきました。設備と技術力を高く評価して頂き、他社で出来なかった仕事を引き受けることもあります」


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ソルテック工業 (シリーズNo.1799)

シール・ラベル・フィルム加工機械のニッチトップ
使い易く故障の少ないシンプルな製品創りが定評



高塩竜太社長

 東北新幹線・那須塩原駅から車で20分。美しい赤松並木、桜並木を通り抜けると、シール・ラベル・フィルムの加工機械メーカー、ソルテック工業株式会社(高塩竜太社長)の本社・工場が見えてくる。ショールームも併設する同社には、全国から関連業界のユーザーが自社のシール・ラベル製品を携えて訪れ、実機を使ってカット・スリット等の加工を試し、その出来栄えに満足して即決で購入を決めていく例が多いという。
 そもそも同社の発祥は1972年。現社長の父君・高塩吉治氏が集団就職先の東京の職場で、シールを1枚1枚鋏で切り離す印刷職人の姿を見て、シールを自動切断する「オートカッター」の機構を着想し、故郷の那須塩原に戻って製品化に着手したことに始まる。


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