精密板金加工の技術で新分野に進出時代の先端を行く多能工を育成
佐藤 喜行 社長
精密板金加工の技術で通信機器、医療機器の筐体やフレーム、郵便仕分け機などを製造する株式会社佐藤電機製作所。高い技術力を有し大手メーカーからの信頼も厚い。「多品種小ロット生産で、クライアントの要望に合わせた製品を提供しています」 と、佐藤喜行社長は語る。
1951年に先代である佐藤社長の父君が創業した同社は、測定器などの修理を生業としてスタート。 その後、日本電気(NEC)の事業部長となっていた戦友を通じ、NECとの取引を開始。現在まで信頼関係が続く取引先だ。 佐藤社長自身は成蹊大学で電気工学を学び、東証一部上場企業の重電機メーカーに就職。空港設備の入札プロジェクト等に関わるなど6年間の勤務を経て、家業に入る。 着々と技術者としての腕を磨き、事業も拡大を続けていた矢先の86年、父君が急逝。当時は、まだ事業承継の話も出ておらず、経営に携わっていなかったため、突然の選択を迫られることとなった。「当時計画中だった新工場の建設を断念することも頭をよぎりました。しかし全従業員の励ましもあり、計画続行を決意しました」(佐藤社長) 父君の友人でもあった、元三菱銀行三鷹支店長から資金繰りのノウハウを学ぶなどして、苦しい時代を乗り越えた。 現在は本社と89年に新設した山梨工場を擁し、従業員数も60名にまで増加。 近年では、板金加工の自動機も複数稼動し、省エネとBCP(事業継続計画)電源確保の観点から、夏場電力のピークカットも可能とする蓄電システムを協業3社(ヨーロッパ・ソーラー・イノベーション、サンコーシャ、エナーシスジャパン)と開発した。 山梨市との防災協定による同システムの地域での活用が評価され、「独立型再生エネルギー発電システム等対策補助金」にも採択された。同様の省エネ・BCP電源のニーズは広く存在するため、システムの外販も計画中だ。最新設備と高い技術力今後は管理体制も強化 同社が強みにする多品種小ロット生産への対応力。その背景には、従業員を1つの工程に専門化させず、多能工を目指して教育を行っていることがある。 積極的に配置転換を行い、様々な工程を学ばせたり、熟練技術者が「板金講座」を開いて指導をしたりと、日々の技能向上にも注力。 また、設備投資にも余念がない。高い技術力を持つ従業員が、最新設備を用いることで、常にベストな製品を供給できる体制を整えているのだ。 今後は更なる生産能力の向上を目指して、管理体制を強化していくという。 近い将来の後継者である子息も、経営者・技術者としての勉強に奮闘中だ。「従業員が会社の未来を描けるよう、今後も新規開拓を行い、柱となる分野を増やしていきたい。それが私の使命です」(佐藤社長)【会社データ】本社=東京都三鷹市中原3―1―53 ☎=0422―45―3241設立=1961年8月資本金=2000万円従業員数=60名事業内容=精密板金、プレス、設計、組立http://www.s-d-s.co.jp
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