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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

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日さく(シリーズNo.1559)

人と産業の源、「水」を届けるさく井企業
創業107年目を迎えるパイオニア


若林 直樹 社長
 

 地表から地下の奥深く、帯水層まで掘り進めて井戸をつくる「さく井工事」。この分野のパイオニアとして、永年の経験と技術力で信頼を築く株式会社日さく若林直樹社長)。
 1912年に日本鑿泉合資会社として創業。13年には、日本で最初に機械化施工による本格的な深井戸掘さくに成功した。
 同社のさく井技術は、その後の関東大震災の際に多くの人々を救った。
「震災により水道が機能を停止した時、当社が手がけた井戸のほとんどは壊れることなく、罹災した人々の暮らしを支えました」
 と語る若林社長。この体験をきっかけに井戸の需要が高まり、同社はさく井企業として礎を築いた。
 40年には新潟県で独自のさく井技術による水溶性天然ガスの掘さくに成功し、事業は大きく発展するも、天然ガス採取に伴い大量の地下水が汲み上げられ、地盤沈下が発生、59年に天然ガス採取が規制化。
 また、高度経済成長に伴う工業用水としての地下水需要に応え事業拡大するも、再び汲み上げによる地盤沈下の問題が発生。これにより69年には地下水取水が規制され、同社の事業は苦境に立たされた。
「これを機に長年培ってきた掘さく技術と、地下水に対する知見を生かすべく、『さく井』に加え『地質調査』と『特殊土木』の分野にも業容を拡大し、今では当社事業の三本の柱となっています」(若林社長) 


 80年には同社として初のODA(政府開発援助)地下水供給プロジェクトに参入。しかし、イエメンのプロジェクトで莫大な損失をもたらし、2度目の経営危機を迎えたが、あえてこの事業にこだわった同社。
「蛇口を捻れば水が出る日本と違い、海外では水に切実に困っている国が多数あります。井戸掘りが成功し、水が出ると、日本では考えられない歓喜のお祭り騒ぎになる現地の人々の姿に、この仕事に携わる喜びと成し遂げた達成感を実感し、海外事業を存続することになりました」(若林社長)
 その後、ノウハウを蓄積しながらOJT(現任訓練)による人材育成によって海外事業は軌道に乗り、収益化を図った。海外事業での多難な状況に対応していく同社の取り組みは『井戸を掘る 命をつなぐ――創業明治45年のさく井工事会社、100年の軌跡』(若林直樹著、ダイヤモンド社刊)で克明に描かれている。

技術を蓄積
一貫した使命感

 3度目の危機は2002年以降、公共投資の削減によるもので、公共事業に大きく依存していた売上高は大幅に減少。これに対し、掘って終わりではなく、井戸の寿命を飛躍的に伸ばすメンテナンスの特許技術を開発するなど、新たな付加価値を高める努力で民間受注への事業展開を進めた。
「『さく井』『地質調査』『特殊土木』3事業の連携により他社には真似できない技術・サービスの提供で、常にお客様のためになる提案を追求します」(若林社長)
 3度の経営危機を迎えてなお、貫かれたさく井事業への使命感が技術力を底上げし、ノウハウを蓄積しながら基盤を築いてきた同社。
「ただ存続するのではなく、お客様に満足していただくことに企業の価値がある」  
 と語る若林社長は、77年に早稲田大学院理工学研究科(資源工学)修士課程終了後、同社に入社。地質調査部門の専門職として務め営業も経験し、03年に大阪支店長に就任。支店での様々な業務に従事、対応力を発揮した。その後、東日本支社長、技術統括本部長を経て16年に10代目社長に就任。

「社員には、まず現場に行くことを周知・徹底しています。現場でしかわからない知見の積み重ねこそが一番重要。現場での経験こそが技術の伝承を絶やさないことのポイントです」
 と語る若林社長。同社には18種類の専門資格を取得したスペシャリストが多数在籍。資格の取得に向けて受験料の会社負担や資格手当と資格取得祝い金制度を設け全社的に支援している。
「仕事を好きになることが必要。好きな仕事だからレベルアップができる。OJTを通じて仕事が好きになってもらうには何をすべきか、ということを日々議論しています」(若林社長)

200年企業を目指して
人間性を高める

 同社は女性やシルバー人材、外国人を積極的に採用。特に女性の技術職採用にも注力し、現在、9人の技術者ほか、3名の管理職など多くの女性が活躍している。
 また、定年退職後に引き続き働くことを希望するシルバー人材の肩書きを「嘱託」から「部長」「課長」に改定。「経験」をより尊重して、働く意欲のある人を後押しする。こうした取り組みにより埼玉県から「多様な働き方実践企業」「シニア活躍推進宣言企業」の認定を受けた。また、この2月には「健康経営優良法人」にも認定されるなど社員の健康に配慮した働く環境の整備にも積極的だ。
 さらに若林社長は、社内のコミュニケーションが大切と考え、各部門と定期的にミーティング、懇親会を行い、社員一人ひとりの話を聞くようにしている。昨年実施した社員旅行では全拠点の社員が一堂に集まり、新しい交流が生まれ、コミュニケーションの重要性を再認識した。 
「『モノ』から『コト』へ、と言われますが、これからは『コト』から『ココロ』ではないかと考えています。『コト』が付加価値であるなら、付加価値を高めるための『ココロ』が必要。純粋な心をもち、心を磨くことが能力に繋がる。そうして人間性を高めることで社会に貢献していきたいと考えています」(若林社長)
 同社は、この先150年、200年企業に向けて、仕事への誇りを持って、人の心を豊かにする企業を目指す。
    

【会社データ】
本社=埼玉県さいたま市大宮区桜木町4―199―3
☎=048―644―3911
設立=1912年4月
資本金=1億円
従業員数=220名
売上高=50億4200万円
事業内容=さく井工事、井戸メンテナンス、地下水関連設備工事、特殊土木工事、地質調査・建設コンサルタント、海外事業、井戸用設備製造・販売
http://www.nissaku.co.jp

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