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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

天池(シリーズNo.1560)

売り場づくりの創意工夫で圧倒的な集客力
「美味しい」を届ける都内屈指の食肉ブランド


大島 康正 社長

 いつの時代も「ご馳走」として食卓に笑顔を運び、最近では健康長寿の秘訣として注目される食肉。関東地方で精肉店「肉のあまいけ」スーパーマーケット「世界市」を展開する株式会社天池は、品質と鮮度の高い商品を通して幸せを届ける食肉業界のリーディングカンパニーだ。
「人は美味しいモノを食べた時、必ず『美味しい』という言葉が口をつく。この言葉に応えられる肉屋として、お客様に感動を与えることが我々の使命です」
 と話すのは、創業社長として50年超の業歴を積み上げてきた大島康正社長。社名の「天池」は、故郷である新潟県十日町市の慣習として実家につけられた屋号「雨池」が起源だという。
 現在、1都5県のスーパーマーケット、生鮮市場、ショッピングセンター等に32店舗を展開する同社。「目に豪快・持って実感・食べて満足」を合言葉にした商品の魅力だけでなく、テナントを誘致するデベロッパーから信頼を集める要因の一つとなっているのが、圧倒的な集客力だ。


「お客様を惹きつける売り場づくりやスペースの使い方、品揃えといった『店舗演出』が重要。求める売上に相応のハードがあってこそ、接客などのソフトが生きてくるのです。大手食品メーカーの営業マンとして数多くのスーパーや食肉専門店を回っていた息子から、店づくりは『天池が一番良い』と言われた時は嬉しかったですね」(大島社長)
 1980年からは、「お客様は欲しい商品を実際に手に取って確かめ、選びたいはずだ」と考え、従来の対面販売からパック販売へと切り替えた。各店舗には創意工夫を加えたカットと盛り付けによって〝思わず手に取りたくなる〟パック商品が、これもまたオリジナルの工夫を施した赤色の陳列ケースに鮮やかに並ぶ。
 POPやラベルにも趣向を凝らし、デベロッパーの集客力に依存せず、消費者心理に立った独自の店舗・商品づくりが「天池ブランド」を確立。そこには、時間の経過や人間の成長に着目し、自然とリピーターを呼び込む仕組みとノウハウが確立されているのだ。
「他の店と同じ売り方では駄目。どこに出店しても喜ばれ、お客様を呼べる当社の店舗には、郊外型店舗の見本として様々な業者が見学に来ます」(大島社長)
 また、店内に溢れる清潔感も来店者やデベロッパーから多くの支持を集める魅力。新人研修から徹底的に掃除のイロハを習得してきた同社の従業員は、来店者から見える床やショーケースを小まめに清掃するだけでなく、多くの店舗が共用するトイレを使用した後も素早く汚れを拭き取る。その姿は他社の従業員にも良い影響を与えているという。
「品質と衛生管理については特にうるさく注意を促しています。お客様が清潔な店を好むのは当然。床をピカピカに磨くだけで集客力は高まります。他社の店舗を反面教師にできることもテナント店舗展開のメリットです」(大島社長)

食肉一筋50余年のノウハウ
「縁」が繋がり感動を呼ぶ

 作業場に「まな板や布巾を常に白く保つこと」「ナイフは常に研ぐ」など11項目に及ぶ「決め事」を貼り、究極の衛生管理と元気で明るい接客を徹底的に教え込む大島社長。そこには、修業時代から今日まで、食肉一筋を貫きながら積み上げてきた自身の経験がある。 日本で初めてオリンピックが開催された1964年の11月、埼玉県新座市で「天池精肉店」として産声をあげた同社。大島社長は職人として8年間の修業を積み、独立を果たした若き日を次のように振り返る。
「職人の仕事は時間が来たから終わるわけではありません。私も8年間、『早く一人前になりたい』という一心で休むことなく修業に励みました。創業してからも、何事も『徹底的にやろう』と突き詰めてきたことが結果に繋がっているのです」
 2000年代初めにBSE問題が発生した際には売上が半減するなど、苦難の時代も乗り越えながら逞しく成長してきた同社。どんな時でも、大島社長が大切にしてきたのは同社の商品・店舗を高く評価する消費者や取引先、仕入先、従業員たちとの「縁」である。
 来春に向けて大手鮮魚専門チェーンからも出店を要請する声が掛かるなど、「縁」を作る努力が結実している大島社長。新規店舗の開店時や毎年末の買い出し時期など、大勢の人で店舗が賑わう光景を見ることが一番のやりがいだという。
「開店を待つお客様の行列が、雪崩を打って店内に入ってくる様子にはいつも感動します。『他の店とは違う』と感じて頂いていることが喜びであり、私たちがお客様から感動を与えてもらっています」(大島社長)
 
人材の加入と成長に期待
新規出店に志を貫く

 食肉を通じて地域社会に貢献する――。自身が貫いてきた信念を次の世代へと受け継いでいくため、人材教育に力を入れる大島社長は毎週土曜日・日曜日に店舗を巡回。食肉一筋で築いてきたノウハウを積極的に現場に還元するほか、経営理念の一文でもある「仕事を通じて後継者の育成を図る」を幹部や店長クラスから若手社員へと浸透させることで、従業員一人ひとりのレベルアップを目指す。
 また、3日間の新人研修に始まる教育体制や福利厚生も充実。優秀な従業員を選抜し、欧米の食肉大国で最先端ビジネスのノウハウを学ぶ海外研修制度は、彼らの高いモチベーションをさらに引き上げている。
「食肉だけでなく、飲食業界は人がいなければ成り立たない仕事。日常から教育を意識して、実践していれば人は育つ。それが企業としての使命です。『人に喜ばれる仕事がしたい』と考えている人材を求めています」
 と、新たな人材の加入にも期待を寄せる大島社長は、働きやすい職場環境づくりも進めて行く方針だ。
 今後も、高い集客力に期待するデベロッパーからテナント出店の引き合いが増えることは間違いないであろう。しかし、大島社長は闇雲に店舗数を増やすのではなく、志や演出コンセプトが同じ方向であることを出店の条件に挙げる。   

【会社データ】
本社=東京都練馬区北町2―31―13
☎️=03―3931―7491
創業=1964年11月
資本金=1500万円
社員数=327名
売上高=86億7800万円
事業内容=食肉販売事業、スーパーマーケット事業、外食事業
http://www.m-amaike.co.jp

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