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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

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小名屋(シリーズNo.1487)

味と品質が自慢の切り身魚の専門店
病院・介護施設・保育園などの要望に対応


鈴木 芳則 社長

 魚の目利き。同じ時期に獲れた同じ魚でも、脂の乗り具合、身の良し悪し、処理方法などによって品質に大きな違いが表れる。落語の世界に登場する魚屋の目利きを今の時代に継承し、味と品質にこだわった切り身魚を、病院・介護施設・保育園などに提供し好評を得ているのが、明治中期に水産加工業を創業し、1953年6月、茨城県大洗の地で水産冷凍食品加工業として法人設立した株式会社小名屋だ。

 4代目代表の鈴木芳則社長は65年生まれの51歳。地元の高校卒業後、水産加工メーカーに3年間勤務の後同社に入社。大手冷凍食品メーカーへの冷凍切り身魚の供給から、現在の業態に転換した10年前に社長に就任した。
 業態転換の契機は、中国産骨なし魚との価格競争に圧迫されていた当時、地元の大手病院から病院食として切り身魚の供給を依頼されたこと。
 以来同社は東日本を中心に全国の病院・介護施設・保育園向け給食用切り身魚の供給に活路を見出し、現在では開拓した得意先は200件に上る
 89年に完成した巨大冷凍庫のお陰で、世界の漁場から旬の時期の魚をトン単位で仕入れることが可能で、価格変動に左右されにくい安定供給を実現。巨大冷蔵庫で半冷凍状態に戻した魚を手早く指定されたグラム数で切り、即座に急速冷凍トンネルフリーザで冷凍し、魚の状態を目利きしながら指定された個数に詰め合わせ梱包し、発送する。
 このスピードと正確さが、魚の鮮度を落とさず最も美味しい状態で提供する「切り身魚の専門店・小名屋」の真骨頂だ。
 同社では、豊富な魚種の品揃えと各種味付けも用意。各種の切り身を詰め合わせて50切以上の注文で、本州の場合送料無料で発送している。
 中には、利用者の1人にアレルギーがあり別種類の魚を1切れだけとか、味付けを変えて欲しいといった細かな要望にも対応し、魚の調理法や魚種の選択など様々な相談にも丁寧に答える真摯な姿勢が評価されて、得意先の多くは長年のリピーターに繋がるという。
 4カ月毎に更新する商品価格表に則った明朗価格設定が、予算に限りのある各施設の管理栄養士にも好評で、美味しい魚料理の献立作りに一役買っている。

魚を食べる食文化を
次の世代に継げたい

 アンコウ・シラス等の沿岸漁業で名高い茨城県・大洗の地で40年に渡り、切り身魚の専門店としての道を歩んできた同社の信条は、「常に正直であれ」という先代から受け継いだ志だ。
「食の分野でも安さを追い求める傾向が強い中、だからこそ、切り身魚の専門店として品質にこだわり、本当に価値のある商品を提供し続けたい。誠実な商売を通じてお客様との末永い信頼関係を築くことで、魚を美味しく食べる食文化を次世代に継いで行きたい」
 と、鈴木社長は語る。

【会社データ】
本社=茨城県東茨城郡大洗町磯浜町8244-19
☎=029-267-3068
設立=1953年6月
資本金=1000万円
従業員数=30名(パート含む)
事業内容=冷凍水産食品・チルド食品加工・販売
http://www.onaya.co.jp

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