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会社の流儀BLOG

毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

豊田バンモップス(シリーズNo.1317)

高い技術力でグローバルに展開する
超砥粒ホイール・ドレッサの専門メーカー

新井 東社長

     愛知県旧三河国のほぼ中央に位置し、徳川家康公の生誕地として知られる岡崎市。今年市制100周年を迎える歴史あるこの地に居を構えるのが豊田バンモップス株式会社だ。

 トヨタグループの株式会社ジェイテクトと、ガラスやセラミック、ダイヤモンドなどの素材を扱う世界的メーカーサンゴバンとを親会社に持ち、安定した基盤のもと成長を続けてきた同社。


 超砥粒工具の専門メーカーとして、1975年の創立以来、自動車部品から、工作機械、電気関連、IT関連など多岐の分野にわたって高精度加工に必要な超砥粒工具の開発・製造・販売を行ってきた。
「砥粒」とは、砥石の主要な構成材である研磨材の粒子のこと。文字通り、「研ぐための粒」で加工対象を削る役割を果たす。砥石には無数の砥粒が使われている。
この砥粒は大別すると一般砥粒と超砥粒という二種類に分けられる。前者は、アルミナや炭化ケイ素などセラミックス質の砥粒を指し、後者は、ダイヤモンドやCBNの砥粒を指す。
 CBNとは、世の中でダイヤモンドの次に硬い物質で人工的につくられたもの。ダイヤモンドに比べて研削熱で高温にさらされても性能的に安定性に優れており、特に鉄鋼系の材料の加工に広く使われている。
 これら超砥粒を結合材で固めた超砥粒工具をトヨタグループの中で唯一、開発・製造・販売しているのが同社。自動車のカムシャフト、クランクシャフト加工用の超砥粒工具ではトップクラスのシェアを誇る。 
 トヨタ自動車のみならず日系の自動車メーカーはもちろん、海外の大手メーカーも顧客にもつ。サンゴバンとの連携によるグローバルなネットワークを生かし、現地にある工場を通じてアフターケアや砥石の再生事業も行う。

高水準の品質で
世界に羽ばたく

 CBNを用いた砥石を製造し、国内外を問わず広く実用展開させてきたのが同社で、この分野では草分け的存在。 積み上げてきた実績や知見から、顧客の使用する機械や加工物、加工条件によって、砥粒種や砥粒形状、サイズ、量、結合材種にいたるまで一つひとつに対して技術的に磨きぬかれた工具を開発・設計・製造するノウハウをもつ。ミクロンレベルでの加工精度実現に応える砥石を顧客に提供できるよう自社内に加工評価設備と体制を整えており、豊富な製品種とも相まって非自動車分野も含めて幅広いニーズに応えることができる。
「『寿命が長く』『切れ味がよい』という、相反するけれどもお客様が一番求めている性能を、技術力で両立させていきたい」と話すのは今年4月に就任したばかりの新井東社長。トヨタ自動車を経てジェイテクトでは常務執行役員としてアセアン事業統括とタイ法人の取締役社長を務め、1900人の現地従業員をまとめあげてきた人物だ。
「当社の強みは技術力の高さです。しかしそこに甘んじて現状でとどまっていたら他社に追いつかれてしまう。精度を高め、各製品力の強化を図ります」
 と新井社長が話す通り、新たな製品を毎年開発している同社。従来製品よりツルーイングインターバル3倍を実現したビトリファイドCBNホイール「タフプレミアムviシリーズ」や「ガイアールⅰ」など魅力的な製品を次々に生み出している。
 顧客のニーズに応えられるよう、より性能の良い砥粒や結合材の開発に力を入れる。現在のクオリティを確固たるものにするための投資は惜しまない。今年度から開発力、製品評価設備、人員の強化を進めていく。特に開発力に関しては工具の構成要素(結合材など)がその成分構成や製法によって工具性能にどう効くかの解明を深化させることでニーズに応える品質を確実に短期に実現させていく姿を目指す。
「ポテンシャルが高くても明確な方向性がないと生かしきれません。海外へさらに展開していくためにも営業力も伸ばしていきたい」(新井社長)
 サンゴバンの拠点を生かして、北米、中国やアセアンの各地域と行っている取引も、各地の顧客のスタイルや地域性を考慮して、きめ細やかなサービスを心がけていく。
 現在ベトナムの同社現地工場では製造工程の一部をまかなっているが、現地従業員への教育を行い、ゆくゆくは主力の製造拠点として機能させることを視野に入れる。
 生産工程に目を向けると、本社工場でのダイヤモンドの植付け工程など人の手に頼る部分も多くあるが、ロボットを使うなど、生産革新を起こして生産過程のさらなる技術化を目指す。
 また、親会社でもあり顧客でもあるジェイテクトの機械製造の強みを生かし、二人三脚で新たな製品の開発に取り組む。さらにいまある強みをより強固なものにするために、愛知県内にある大学の工学部との共同研究も進めており、数え上げれば枚挙にいとまがないが、あらゆる改善、革新に積極的に取り組んでいる。

アットホームな職場環境
さらなる高みを目指して

「目標は思い切って高めに設定したほうが成長につながります。危機意識を共有し、次の世代につながる会社づくりを」と話す新井社長が就任後に取り組んだのは300人近い従業員一人ひとりに直接ヒアリングすること。それぞれの考えや思いを知ることで距離を縮めていく。月に一度全従業員と昼食会を設けたり、今年入社したばかりの新入社員と飲み会を開いたりするなど、ざっくばらんに話しをする機会が多い。また社長室は使用せず従業員と同じフロアに席を置く。社長と従業員との距離がとても近く風通しの良い職場環境であることが垣間見える。
「従業員のことをなにより大切にしています。全員がトップランナーであるという自覚を持ち、技術力に自信と誇りを持てる会社にしていきたい。従業員がプライドを持つための手段にできれば」
 続けて「理想を具現化するためにできることを最大限やっていきます。規模は大きくなくても唯一無二の技術力を発信していけるグローバルな会社を目指します」と締めくくってくれた新井社長。
 持てる力を武器に、より一層世界を相手に活躍していくであろう同社のこれからが楽しみで仕方がない。
    
【会社データ】
本社=愛知県岡崎市舞木町字城山1―54
☎=0564―48―5311
資本金=4億8125万円
従業員数=284名
事業内容=ダイヤモンドロータリドレッサ及び超砥粒ホイール製造
http://www.tvmk.co.jp

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