若手技術者の育成と女性の活用に注力苦境を生き抜き人の力を育てるIT企業 大西 寿郎 社長
新卒社員の3年以内離職率は卒社員の3年以内離職率は、ここ20年30%前後で推移している(厚生労働省調べ)。中小企業に限れば、その比率はさらに高い。特にIT業界においては長時間労働のイメージが先行し、技術者の獲得に各社頭を悩ませている。 そんな中、きめ細かな人材教育はもちろん、若手エンジニアの〝発掘〞に力を注いでいるのが株式会社セントラルシステムズだ。「システム開発において重要なのは人の力です。人材不足に対しても、様々な取り組みを行ってきました」
と、語るのは同社の大西寿郎社長。30年以上も業界を生き抜くその秘訣は、同社の歴史の中にあった。 今も取引が続く日立系列企業に勧められ、大西社長が同社を創業したのが1983年。当初は人材の定着に悩むも、バブル景気の波に乗り60名まで規模を拡大する。 しかし、バブル崩壊とともに仕事が激減。常駐先から毎日のように社員が戻され、退職も相次いだ。会社存亡の危機に立たされる中、「今が踏ん張り時」と起死回生を図る施策を講じる。 98年からは第1期、2003年からは第2期の5カ年計画を打ち出し、それぞれ規模拡大・利益率向上を掲げ、敢行。そんな中、再び逆風が同社を襲う。リーマンショックだ。営業担当者からはリストラを懸念されるほど、仕事に困窮した。「しかし、もう辛い思いはしたくなかった。『リストラをするくらいなら、会社を解散する』と宣言しました」 と、語る大西社長の思いは今も変わらない。粉骨砕身の営業努力が実を結び、13年には売上10億円を突破。現在100名超の社員を擁し、成長を続けている。IT企業と大学の懸け橋〝忘己利他〞で達成感を ある時大西社長は新卒採用において、「送り出す大学」「受け入れる企業」、そして「学生の思い」が噛み合っていない実態に気づく。 そこで、自身が所属する(一社)神奈川県情報サービス産業協会で産学連携委員会を発足。IT企業で実際に働くエンジニアが講師となり、大学で実情を教える「SE講座」を開講した。1校からスタートしたこの授業も、現在では15校で行うほどの人気を博している。 インターンの受け入れも早くから行っており、専任の社員が付きっきりで、実際のシステム開発を教えるという力の入れようだ。入社以降も外部機関と社内OJTで合計半年の研修期間を設け、新入社員も即戦力に引き上げる教育を行う。 また、優秀な女性社員の離職を防ぐため、短時間勤務や在宅勤務などを早くから取り入れ、子育てしやすい企業を表彰する「よこはまグッドバランス賞」にも認定された。「わが社の理念は〝忘己利他〞。自分で苦労して作ったシステムが、お客様のところで役に立ち、喜ばれる。そんな所に何よりの達成感を感じてもらえると思います」(大西社長)
【会社データ】本社=神奈川県横浜市中区住吉町6―68―1 横浜関内地所ビル4F☎=045―211―0761
設立=1983年4月資本金=4200万円従業員数=148名事業内容=ソフトウェア受託開発、コンサルティング、システム運用http://www.cscweb.co.jp
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