絶景と美味を提供する農園「長生ファーム」循環型社会に貢献する舗装材料のプロ集団
坂本 龍司 社長
遠くに太平洋を望む至極の絶景――。千葉県長生郡長柄町の牧草地に広がる農園「長生ファーム」の展望台からは、九十九里浜の水平線まで見渡せる。 およそ3万5000㎡の蕎麦畑を有する、この「長生ファーム」でアグリ事業を展開するのは太陽建設株式会社。農場運営を担う関連会社の一般農業法人㈱長生ファームを創設し、2013年10月には、畑で採れた蕎麦を石臼で製粉する自家製麺の日本蕎麦屋「ながら長生庵」を開店した。
長閑なロケーションと茹でたての蕎麦の味覚を堪能しようと、昼間は平日でも行列を成す「ながら長生庵」は食材にも徹底的にこだわる。天ぷらに使用する肉厚な舞茸は長生ファームが運営する「きのこランド」で栽培。品質の高さを証明するように、「きのこランド」の直売所には、地元を中心に多くのファンが訪れる。「舞茸は温度や湿度の管理が難しいのですが、お客様に新鮮で美味しい食材を召し上がって頂くために自社栽培を始めました。『ながら長生庵』では、夜のご利用もお待ちしております」 と話すのは、坂本龍司社長。心臓の疾患を患った際に太らない食事を意識し、「長生ファーム」近郊の牧場が営む蕎麦屋に通い始めたことが開店のきっかけだ。 無農薬野菜も育てる「長生ファーム」は、新たにポット栽培によるブルーベリー作りにも着手。アイガモ農法で稲作を行う2400㎡の水田も併設しており、毎年5月下旬には、地元の子供たちを招いてアイガモを水田に放つ「放鳥祭」を催し、大自然に触れ合う恒例行事として喜ばれている。大規模な自社焼却場開設さらなる新規事業に挑戦 1984年、それまで22年間勤めた大手道路建設会社を退社した坂本社長。当時、従来は凹地に埋めるなどして処理されていたガレキ(コンクリートやアスファルトの塊)を再利用する動きが出始めたことを受け、時代のニーズにマッチすると考えて同社を設立し、リサイクル事業に参入した。 当初3年は共同事業者との離反など苦しい時期も経験したが、それを乗り越えて坂本代表は事業を軌道に乗せることができた。99年には、予てからの念願であったアスファルト合材の製造販売にも乗り出し、自社製造の再生砕石やアスファルト合材を使う舗装工事施工にも進出。産業廃棄物の焼却処理業としては2012年、市原市に一日あたり43・2㌧もの処理能力を持つ焼却場をオープンした。「市原・長柄町の2カ所のガレキ処理場に加え、焼却処理場を併せ持つことが当社の強みです」(坂本社長)
千葉市以南を主な営業エリアとして土木・舗装工事の実績と信頼を培い、資源リサイクル事業で地球環境に貢献する同社。坂本社長は近々代表権を長男に譲り、「長生ファーム」など新規事業の強化に本腰を入れる。早速、組み・バラシが簡単で頑丈なフィンランド製足場の販売に着手した。 【会社データ】本社=千葉県長生郡長柄町針ヶ谷打込1643 ☎=0475―35―4108設立=1979年10月従業員数=87名事業内容=再生砕石・アスファルト合材の製造販売、土木・舗装工事、産業廃棄物中間処理、アグリ事業などhttp://kk-taiyo.com
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