循環型「廃プラダブル発電システム」を開発温泉地の蒸気を活かした“ネオ地熱発電”も 富樫 浩司 社長
今月1日から電力小売自由化が始まり、日本のエネルギー産業が大きく変わろうとしている。太陽光発電の売電価格が27円にまで下落するなど、再生可能エネルギーの市場にも変革の波が迫り来る中、廃プラスチックを利用した〝ダブル発電〞を実現する画期的なプラントを開発したのがグローバル・リンク株式会社だ。
「次の時代を見据えた新しいエネルギー事業を展開しなければ生き残っていけません。通常のプラント建設費用の3分の1程度でできる小型のプラントを一から設計し、廃プラスチックの再生と発電に成功しました」 と話す冨樫浩司社長は蓄電システムのプロフェッショナル。小型の太陽光発電設備に蓄電システムを組み合わせた「G│SOLAR」が爆発的なヒットを記録するなど、類稀な技術力と斬新な発想で次々と高機能な自社製品を生み出してきた。 同社が開発した循環型「廃プラダブル発電システム」は、廃棄されたプラスチック製品や医療機関から排出された感染性廃棄物などを専門容器ごと滅菌装置「エコ・エンジェル」に投入。生成した滅菌率99・99㌫のインゴット(滅菌完了物)を油化プラント装置「エコ・エース」で再生油に還元するという仕組み。一連の過程で生じる排熱を使ってタービンを回し、再生油で発電エンジンを回せば〝ダブル発電〞が実現する。 再生油は主に工場やビニールハウス、船舶の燃料などに利用し、残りは金属やカーボンの原料資源としてリサイクル活用できる。排熱でタービンを回す発電方式は、新たに展開する地熱発電がヒントになった。 昨年9月から日本地熱学会の会員となり、本格的に地熱発電に参入。福島県の会津磐梯山を皮切りに、蒸気でタービンを回す「バイナリー発電」を長野県、熊本県、大分県で着手した。 発電所は125㌔㍗×3基を基本構成とし、これまで廃棄されていた温泉地から出る蒸気を利用。昨年7月からの規制緩和も追い風となり、発売開始から1カ月足らずで10基が完売した。「地熱発電は極めて高い技術力とノウハウがなければ参入できない市場。機械の製造や施工はパートナー企業とも連携し、蒸気の権利購入によって売上を伸ばしていく方針です」(冨樫社長) 昨年末に本社機能を新丸の内ビルに移転するなど、右肩上がり事業拡大を続けている同社。小型風力発電「G│WING」にも大きな注目が集まっており、新たな市場とエネルギーを創造する、次なるイノベーションに期待が高まる。 【会社データ(問い合わせ先)】本社=東京都千代田区丸の内1―5―1 新丸の内ビル12F☎=03―6269―9660設立=2011年4月資本金=2億500万円事業内容=太陽光発電・蓄電システム等製造販売、産業用太陽光発電システム販売などhttp://globallink.co.jp
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