発酵を科学する拠点、埼玉本社工場稼働中「腸内フローラ」が作る「乳酸菌生産物質」を量産 村田 公英社長
今年1月、株式会社光英科学研究所(村田公英社長)は、2014年度経済産業省「戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)」に採択されて得た補助金も活用して、発酵を科学する拠点として埼玉本社工場を完成。日本が世界に打って出る基盤技術の研究が日々、鋭意進行中だ。
同社は、1948年設立の寿光製薬を前身として69年に発足。94年村田公英現社長によって法人化された企業で、今話題の「腸内フローラ」が作る代謝物質に60年前から着目し、45年前から腸内フローラに代表される乳酸菌の共棲培養法の研究を続け、20年前に16種・35株の乳酸菌・ビフィズス菌群の最強チームを確定。それを発酵させて得られる「乳酸菌生産物質」を完成させ、以来その製造・販売を続けている。 この「乳酸菌生産物質」を、慶応大学先端生命科学研究所とヒューマンメタボロームテクノロジー社による最新の遺伝子解析技術で解析したところ、身体の健康に有用な34のペプチドを含む352種類の発酵代謝物質の特定に成功した。 サポイン事業に採択されたのは、「乳酸菌生産物質」に含まれる、抗ストレス機能を持つ糖脂質「ステリルグルコシド」を用いた、お茶の水大学・室伏きみ子教授との抗ストレス食品素材開発の共同研究だ。「ステリルグルコシド」のほかにもオルニチンを始めとする各種アミノ酸やイソフラボン、グルコサミンなど数多くの健康機能物質も含まれるという。 新設の埼玉本社工場ではこの研究のほかにも、新たに導入した特殊発酵装置を用いて、多様な条件設定が可能な発酵受託サービスも展開。まさに発酵を科学する新工場の誕生といえよう。「生きた菌信仰」?を検証「不老『腸』寿」近日発刊 昨年2月、「NHKスペシャル」で<腸内フローラ・解明!驚異の細菌パワー>という番組が放送されて以来、数多くの新聞や雑誌で「腸内フローラ」が取り上げられ、ともすれば乳酸菌やビフィズス菌を体外から摂取することで「腸内フローラ」を改善できるかのような記述が溢れた時期がある。だが、番組の趣旨は一歩進んで、「『腸内フローラ』が代謝によって体内でつくる物質が私たちの全身の健康を決定する」というものだ。 この事実は、「腸内フローラ」が作る代謝物質を体外から補給できれば、身体に良い影響を与えられるという「バイオジェニックス」理論の権威、光岡知足東京大学名誉教授の長年の研究成果を、6年程前に最新の遺伝子解析技術で実証し、明らかになったことだ。「生きた乳酸菌」とはよく耳にする言葉だが、果たしてその乳酸菌は腸の中に入ってどうなるのだろうか?。そんな疑問に答えてくれる村田公英社長の渾身の著書「不老『腸』寿」が5月初旬、幻冬舎より発刊される。「腸内フローラ」の真実が解き明かされる一冊。ぜひご一読を。 【会社データ】本社=埼玉県和光市新倉5ー1ー25☎=048ー467ー3345設立=1994年資本金=1000万円事業内容=乳酸菌生産物質の製造・販売、研究・開発http://www.koei-science.com
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