「乳酸菌が作り出す代謝物こそが有効」乳酸菌配合食品開発現場への提言 村田 公英 社長
去る5月24日~26日に開催のヘルスフードエキスポ(於・東京ビッグサイト)の最終日に、「腸内改善に乳酸菌を使う際の重要注意事項」と題する、注目すべき講演があった。 約半世紀にわたり、乳酸菌生産物質の研究に携わってきた株式会社光英科学研究所の村田公英社長による食品開発現場への提言だ。 今年に入り、名立たる大手食品メーカーがふりかけやカップラーメン、納豆など、相次いで乳酸菌を配合した商品を発売しており市場も広がっているが、「皆さん、腸内フローラや乳酸菌の働きについて正しく理解されていないのではないか?」というのだ。
そもそもこのブームの契機となったのは、2015年2月にNHKスペシャルで放送された「腸内フローラ・解明!驚異の細菌パワー」という番組だ。その趣旨は「腸内フローラが代謝によって体内で作る物質が私たちの全身の健康を決定する」というものだった。 ところが、その後の現象は「乳酸菌を摂取することで腸内フローラを改善できる」との誤解が広がり、現在の、配合乳酸菌の数を競う菌数合戦に繋がってきた。 腸内細菌学の第一人者で、「菌種や菌体成分、代謝物質を丸ごと摂取することを勧める」バイオジェニックス論の提唱者でもある光岡知足東京大学名誉教授の論によれば、腸内改善のためには乳酸菌の数は1日1兆個必要と言われる中、乳酸菌配合食品のキャッチフレーズとして使われる「100億個」程度では顕著な効果は期待できない。「消費者は、身体の健康に有用な食品を、最終的には『体感』で判断します。その『体感』が期待できない商品では、乳酸菌の効果を期待した消費者を裏切ることになり、一過性のブームに終わってしまうのではないでしょうか。折角、乳酸菌の有効性に着目したのなら、一歩進んでその代謝物、バイオジェニックス論に基づく『体感』が確実に得られる『乳酸菌生産物質』に光を当てて欲しいものです」 と、村田社長は食品業界に警鐘を鳴らしている。メタボローム解析で352種の発酵代謝物質を特定 乳酸菌の共棲培養法の長年の研究の末、同社が20年前に完成させた「乳酸菌生産物質」は、2011年、慶応大学先端生命科学研究所とヒューマンメタボロームテクノロジー社によるメタボローム解析の結果、身体の健康に有用な34のペプチドを含む352種類の発酵代謝物質の存在が特定されている。その中には、抗ストレス機能を持つ糖脂質「ステリルグルコシド」やオルニチンを始めとする各種アミノ酸、イソフラボン、グルコサミンなど数多くの健康機能物質も含まれているという。 同日の「腸内フローラの最新研究から」と題する講演で、東京大学大学院准教授が指摘したように、メタボローム解析での有効成分の特定が、食品原料有効性の第一条件のようだ。【会社データ】本社=埼玉県和光市新倉5ー1ー25☎=048ー467ー3345
創業=1969年4月資本金=1000万円事業内容=乳酸菌生産物質の製造・販売、研究・開発http://www.koei-science.com
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