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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

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ムーヴ・オン(シリーズNo.1536)

「透明衛生マスク」国内販売のパイオニア
「見たこと無い」をカタチに新しい価値を創造する


冨田 英隆 社長

「透明衛生マスク」をご存じだろうか。近年、飲食店のオープン・キッチンやスーパーの惣菜売り場などで透明なフィルムが付いたマスクを着けているスタッフを見かける。
 この〝透明衛生マスク〟の特許取得に尽力し、日本にいち早く紹介したのが株式会社ムーヴ・オンだ。
 同社は、同製品の国内販売のパイオニアとしてその普及と様々なニーズに応える製品開発に注力している。
 同社の透明マスク「マスクリア」は防曇・抗菌加工した透明フィルムが唾や息をしっかりとガード。従来のマスクのように顔に密着しないため着用時の息苦しさや暑苦しさを感じさせず、化粧崩れの心配もない。また、使用する透明フィルムは洗浄して繰り返し使用できるのでコスト面でも嬉しい製品だ。
 しかし、最大の特長は、透明なフィルムを使用することで顔が隠れず着用者の表情がわかる事。飲食店や百貨店・スーパー等の惣菜売場など食品を扱う現場をはじめ、理・美容院・エステサロン、医療、介護など衛生管理と同時にコミュニケーションが大切な現場でその力を発揮する。


 冨田社長は、2010年、韓国のデパ地下やホテルレストランなどで透明マスクが広く使用されていることを知り、この製品に日本での可能性を見出し、同社にて国内販売事業を開始した。
 当初は、飲食業を中心に販路を求めるも、存在そのものを知らない人がほとんどで、反応は冷やかだった。
 しかし、製品の特性や使用するメリットを根気強く説いて回り、大手外食チェーンで採用されたことを契機に、ホテル・旅館、大手企業の社員食堂、高速道路のサービスエリア、フードビジネスの展示会場など次第に販路を拡大した。

企業イメージの向上に貢献
「見た事ある」を「当たり前」に

「飲食店等でスタッフにマスクの着用を促している現場は多くあります。しかし、一般的なマスクでは、お客様には衛生管理で着用しているか、本当に病気で着用しているのか区別がつきません。透明マスクをスタッフ全員が着用していれば、それが、お店や会社としての取り組みだという事は一目瞭然です」(冨田社長)
 企業のコンプライアンスが重視され、その取り組みが評価に直結する今日。
「企業・店舗の顔であるスタッフの笑顔が見えることで、衛生面の安心感と同時に接客を大切にしている事をアピールできるのが従来のマスクには無かった〝透明マスク〟の付加価値です」
 と語る冨田社長は、製品自体も、よりスタイリッシュに改良するなど、東京オリンピックが開催される2020年に向けて、日本の「おもてなしの心」を体現する同製品の普及に一層注力し、透明マスクを「見た事ある」から着けることが「当たり前」の製品となるように努力したいと言う。
 今後も同社が目指すのは、これまで「ありそうで無かった」新しい価値を創造し提供する企業だ。 

【会社データ】
本社=東京都新宿区新宿1―10―4 新宿1丁目ビル4F
☎=03―5366―5720
設立=2005年5月

資本金=4500万円
売上高=5億9500万円
事業内容=衛生用品卸売業
http://www.mov-on.co.jp

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