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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

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磁気研究所(シリーズNo.1423)

世界のアキバからメディアサービスを展開!
グローバルな視点で“メディア”を研究


斉藤 邦之 社長

 アニメやゲーム・音楽ソフトなどで若者をはじめ外国からの旅行者で常に賑わう秋葉原。今や、その名はアキバ・AKIBAの愛称で世界に浸透している。この地で産声を上げ、今年、創業38周年を迎えたのが、斉藤邦之社長率いる株式会社磁気研究所だ。
 外資商社から20代で独立後、「若さを自分のために使おうと思ったこと、世界で一番の記録メディア企業を作ろう」と決心したことが創業動機と語る斉藤社長。
 同社は磁気記録メディアで国内マーケットシェアトップクラスを誇り、近年の売上は約80億円と安定して推移。利益面でも昨年初の1億円突破を達成した。

 事業は、ブルーレイディスク、DVD、CDなどの各種磁気記録メディア(約100種類)、電子パーツ、キーボード、アクセサリー、トナー、インクなどの付属品販売が主体。他店では取り扱わなくなったフロッピーディスク、MO、ミニディスクといったレガシー(旧)メディアも販売する。各種商品パッケージには、イラストレーター、松下進氏のおしゃれなデザインが刷り込まれている。
 さらにデータの修復・変換・複製・抜き出しサービスをはじめ、レガシーメディアからDVDなどへのデータコンバージョン(書き換え)サービスまで幅広く対応する。
「昨今は、レガシーメディアからのデータ書き換えニーズが非常に高い」
 と斉藤社長は語る。
 創業以来、即納サービスに重点を起き、2016年には物流センター(水戸)を拡張した。

商品配達にかけ回る日々
そこで見えた他者との共存

 ただし、ここまでに至る道のりは決して順調とはいえない。自己資本金100万円のうち借金半分からのスタート。創業当時は、自ら下駄履き、自転車で商品配達に駆け回る日々。取引先から3億円回収できないこともあった。決してスマートではない、まさに苦労人、叩き上げの人物だ。
「ここ数年は人材も安定してきたが、当時は従業員の喧嘩は日常茶飯事で人の出入りは激しかった」
 現在、斉藤社長の名刺には、肩書が刷り込まれていない。というのも、“売上100億円”を達成するまでは、自らを一社員と見なし、社員と一つになり汗を流すことを自らに厳しく誓ったためだ。
「これまでのように丁寧な仕事をきちんと進めてゆけば、結果は確実についてくる。努力の継続が信用を生む。お金儲けを優先してはいけない。下請けを叩くのではなく共存する気持ちが必要」と、自らの固い信念を語る斉藤社長。
 “100億円”の背中が見え始めた現在、「世界を目指し、海外展開も視野に入れる。自分の能力を伸ばし、夢を実現し、成功したいといった野望を抱く若者を待っている。当社には夢を実現するフィールドがある」(斉藤社長)。

【会社データ】
本社=東京都千代田区神田佐久間町1-17
☎=03-3253-5811
設立=1979年7月
資本金=4億5000万円
従業員数=82名
売上高=87億9700万円
事業内容=各種記録メディア媒体、電子機器及び付属品販売
http://www.mag-labo.com
オンラインショップ(フラッシュストア)= 
http://flashstore.jp

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