「変えない」を守り続ける老舗カツレツ店横浜を愛し、愛され続けて100年企業へ
本多 初穂 社長 文明開化の地、横浜――。和洋折衷の革新的な食文化が生まれたこの街で、90年間変わらぬ魅力を放ち続けているのが老舗カツレツ店「勝烈庵」だ。「創業当時から様々なこだわりを持ち、コンセプトを貫いています。調理スタッフが着るコック服も『洋食』であるという、こだわりの一つ。良い意味で〝変えないこと〞が一番の強みです」 と話すのは、株式会社勝烈庵の本多初穂社長。横浜を代表する名店の看板を4年前から受け継いだ。
欧米を渡り歩いていた初代庵主が帰国後、東京でカツを食べた際に「西洋料理の手法を使えば、もっと美味しくできるのでは」と考えたことがルーツ。イタリア・フランス料理「コートラット」を独自の和風カツレツにアレンジし、「勝烈庵」は、1927年に開店した。 第二次世界大戦中は閉店を余儀なくされるも、戦後に復活。初代庵主が後継者に選んだのは、遠縁でもある本多社長の祖母であった。喫茶店を経営して大繁盛させるなど、豊かな商才に白羽の矢が立ったのだ。 その後、「勝烈庵」は初代庵主が開発したレシピをそのまま受け継ぎ、歴史を刻む。20世紀を代表する世界的板画作家、棟方志功もその味に魅了された一人である。屋号の書体も棟方氏が手掛け、毎年10月に催す「かつれつ祭り」では作品が描かれた陶板が来店者全員に進呈される。縁あって、氏の一家と本多家は代々交流が続いているという。 そして現在、馬車道の総本店を含めて、神奈川県下に4店舗を展開。客足が鈍ると言われる2月や8月でも各店舗が連日、家族連れなど多くの笑顔で賑わう。「横浜に競馬場があった頃は、縁起を担いで来店される方もいらっしゃいました。受験シーズンの2月には受験生や親御さん、学校の先生たちが来店されます。また、家族代々でご愛顧頂いているお客様も多いですね」 と本多社長が話すように、地元の人々の願いや思い出が集う「勝烈庵」。同社は惣菜・弁当を提供する勝烈庵フーズ㈱とレストランを営む㈱横浜十番館、ハウスエージェンシーの神奈川案内広告㈱の3社の関連会社から、魅力を広く伝える。地域・社員と深める絆新たなニーズにも対応 世代を超えて愛され続ける「勝烈庵」を守り、真の「ファミリーレストラン」を目指す本多社長は、来店者だけでなく、社員に対しても家族同然の愛情を注ぐ。「社員を親代わりとして支えてきた祖母の時代からアットホームな社風が根付いています。キレイな店内を保ち、社員が『良い会社、良いお店』だと感じれば、お客様にも伝わります」 と話す本多社長が唯一変えたことは、世界遺産である吉野熊野古道山林の杉の間伐材を使った自然環境に優しい箸の導入。秘伝のソースやパン粉、調味料など「変えない」ものはそのままに、新時代のニーズにも応える「勝烈庵」は、さらに絆を深めて「100年企業」へと歩み続ける。【会社データ】本社=神奈川県横浜市中区常盤町5―58―2 ☎=045―211―1551
創業=1927年3月資本金=8000万円従業員数=約130名売上高=10億円事業内容=カツレツ料理店http://katsuretsuan.co.jp
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