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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

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トーヨーセフティー(シリーズNo.1294)

トップセールスで顧客ニーズに対応
「明日の安全をひらく」安全保護具を開発・販売

藤原 正明社長


 「お客様の心に響く製品の開発を目指しています」と話すのは、株式会社トーヨーセフティー藤原正明社長だ。ヘルメット、保護めがね、防じんマスク、安全帯、ベルトスリングなど安全に関わる製品の開発・製造を手掛ける東洋物産工業株式会社の販売会社として、1997年に設立された。
 特に24時間稼働の最新設備で作られるヘルメットを得意としている同社。ホームセンターやワークショップで扱われる製品に加え、大手スポーツ用品メーカーのOEM生産も行っており、品質の高さは折り紙つきだ。
 13年前、東洋物産工業の工場長を務めていた藤原社長。売上が徐々に低下し活気がない当時の社内環境に危機感を覚え、全従業員を集め「営業、企画開発、製造が三位一体でなければ会社が危ない」と自ら指揮を執った。その情熱と手腕を買われ、現会長から社長就任を持ちかけられたという。


 就任後、全国の得意先へ挨拶に回り、『作って喜び、売って喜び、買って喜ぶ』の三方良しの精神で頑張る意思を伝えた。また、あらゆる展示会にも積極的に参加し、顧客の拡大、新製品の開発に注力し続けた。
 藤原社長が大切にしているのは、顧客の要望に対する的確な対応とスピード。「例えばお客様からこんな製品を作れますかと聞かれたら、その場で製造スタッフに連絡をとり、すぐに製作に取り掛かります。要望のあった製品は必ず形にします」
 まさに打てば響く対応力が顧客から全幅の信頼を寄せられる理由といえよう。

次々と新製品を開発
夢に向かって挑戦し続ける

 東日本大震災の発生により、多くの顧客からの要望を受け開発されたのが、2012年8月に販売を開始した防災用折りたたみヘルメット「BLOOM(ブルーム)」。「花が開くように」という意味を持つこの製品はコンパクトに収納できる上、後部のひもを引くだけで簡単に組み立てられる。家庭・学校・職場などで使用でき、普段はかさばらず収納が可能。シンプルな美しさと機能性が評価され、2013年度「グッドデザイン賞金賞(経済産業大臣賞)」を受賞した。
 折りたたむと厚さがわずか45㎜になる「BLOOMⅡ(ブルーム ツー)」も販売中。オフィス防災の必需品として大手企業を中心に販路を拡大している。また来る6月初旬から発売される「VentiNEO(ヴェンティーネオ)」は、従来製品の2・4倍の通気孔を実現。通気性が高くフィット感も抜群の高性能ヘルメットだ。
「経営者に必要な資質は、先見性、感性、知識、知恵、決断力。人に厳しく接するにはまず自分に厳しくあるべきです」と話す藤原社長。
「『執念と努力、夢に向かって挑戦し続けること』を座右の銘にしています。小さくてもキラリと光る企業でありたい。現在25億円の売上を3年後には30億円にすることが目標です」と締めくくってくれた。

【会社データ】
本社=兵庫県三木市別所町巴21―1 三木工場公園
☎=0794―83―7777
資本金=3000万円

事業内容=ヘルメット・保護めがね・防じんマスクなど安全保護具の開発・販売
http://www.toyo-safety.co.jp

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