少量多品種のものづくりで時代の変化を捉える100年企業へと突き進む電子機器のプロ集団
荒井 勇輝 社長
プリント基板のトータルソリューションカンパニーとして、電子機器の開発・設計・製造から製品化サポートまでをワンストップで手掛ける富士プリント工業㈱。最先端のものづくりで永続的に発展する「100年企業」を目指すべく、昨年2月に持株会社としてフジプリグループ株式会社を設立した。「祖父から父、そして私へと受け継がれているのは『会社を潰してはならない』という強い思いです。グループ各社の特徴と相乗効果を生かし、2020年に連結売上50億円を目指します」 と話すのは、今年7月から富士プリント工業の指揮を執る荒井勇輝社長。29歳という若さで、グループ7社と出資企業1社を束ねる同社の初代社長も務める。 中核企業である富士プリント工業は民生品の量産から事業をスタートし、大手セットメーカーが挙って高多層化を進めた90年代から少量多品種のものづくりへとシフト。この少量多品種と短納期への対応、設計・製造から実装までを一貫して担える生産体制がクライアントからの信頼を集め、市場規模が縮小する中でも堅調な業績を維持している。
「大手にはない、小回りが利く対応力が強み。他社が嫌がる仕事にも積極的に挑戦してきました」(荒井社長) そして、2002年にクライアントの要望に応える形で設立したのが現在の富士電路科技(香港)有限公司である。日本人の品質管理責任者が常駐し、検査員も派遣。製品に最適な現地工場の選定や、きめ細やかな対応力で日系企業をサポートするエレクトロニクス専門商社だ。14年には中国に富士輝電路(深圳)有限公司も設立し、グループの海外拠点は着実に広がっている。 戦略的M&Aによるシナジー効果を発揮「プリント基板の市場が縮小する中で、リスクを分散する方法として取り組んできたのがM&A。これからは十分に整理・分析をしながら、戦略的なM&Aで新しい形を作っていきます」 こう荒井社長が話すように、同社は06年の㈲双明通信製作所を皮切りに、15年にEMS(電子機器の受託生産サービス)メーカーのフェイス㈱、今年2月には電子機器開発の技術支援などを行うアポロ技研㈱をグループ化。各社が持ち味を生かして着実に業績を伸ばしており、同社の総合的なものづくりと安定した経営基盤の一翼を担っている。 荒井社長は今後、さらなるシナジー効果を生み出すために各社の連携と交流を深め、人事・評価制度の見直しも推進。絶大な信頼を寄せる各部のリーダーたちと共に組織力の強化を図る。「給与策定を任せても良いと思うほど、部長たちは頼りになります。社員一人ひとりがビジョンを描ける評価制度を作りたいですね」 と話す荒井社長の夢は、米国現地法人の設立だ。
【会社データ】本社=東京都八王子市下恩方町315―11 ☎=042―650―8181設立=2016年2月従業員数=303名(グループ合計)売上高=41億900万円(グループ合計)事業内容=プリント基板事業、実装・EMS事業、開発・板金事業、海外事業http://www.fujiprix.com
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