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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

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エヌ・アンド・アイ・システムズ(シリーズNo.1494)

クラウド時代を担う独立系インテグレータ
「社会IT基盤」領域に新たな職種を創出


川瀬 勉 社長

 人がいない――。少子化が止まらない日本において今、多くのIT企業が頭を抱えている人材不足。この喫緊の課題を解決するヒントとなる新しい職種が注目を集めている。株式会社エヌ・アンド・アイ・システムズが生み出した「ITセクレタリィ」だ。ITスキルとホスピタリティを併せ持ち、エンジニアの業務をサポートする。
「エンジニアの仕事に混在する事務系の仕事をお手伝いすることで、貴重なエンジニアが本来の業務に専念して頂くことができます」
 と話すのは、昨年、創業者の青木健一郎会長から経営のバトンを受け継いだ川瀬勉社長。大手ITサービス会社の役員などを歴任し、約5年前にコンサルタントとして同社に入って以降、従来の請負中心からビジネスモデルを大胆に刷新するなど辣腕を振るってきた。


 1993年に設立した独立系ネットワーク・インテグレータとして、大手金融機関などクライアントの信頼も厚い同社。川瀬社長は、創業から培うITセキュリティ分野の豊富な知識とノウハウを活用し、IoT関連サービスやビッグデータ分析サービスといったクラウド時代に適したビジネスドメインを構築した。例えば、この度大手通信サービスと協力して、社員の行動分析から勤務実態の把握や健康被害の未然防止を促し、「働き方改革」を前進させる労務管理プロジェクトを始動。クライアントのビジネスデザインの支援から「社会IT基盤」領域におけるソリューションまで提供する。

「適材適所」の人材教育
最高のITパートナーへ

 現在活躍している「ITセクレタリィ」は35名。統計学など学術的なカリキュラムを含む基礎講座に始まり、ITコミュニティサロン「NILE」での実践的な実習、秘書検定の受講支援まで、彼女たちを含めたエンジニアの教育は社内に開設した企業内大学「NIアカデミー」で行っている。
 先月には学校法人深堀学園・外国語ビジネス専門学校との提携を発表するなど、同社はさらに多くの「ITセクレタリィ」を生み出し、本格的な外販を開始する。スキルに自信が無いためにIT業界の門を叩けない女性たちの新しい選択肢として期待が高まる。
 ビッグデータ分析サービスでも「データサイエンティストのオンサイトサービス」という新たな事業を立ち上げた。「当社は教育の会社です」と話す川瀬社長の基本方針は「適材適所」。マネジメント職を志して執行役員へと通じるキャリアパスに加え、技術のスペシャリストを目指す社員には「フェロー」というポジションを新たに用意した。
「大切なのは長所を見てあげること。得意分野で力を発揮すれば、お客様から〝パートナー〟として信頼されます。価値の高い人材になってもらいたいですね」   
 と話す川瀬社長は、事業の目的を「社員のため」と断言する。


【会社データ】
本社=東京都千代田区一ツ橋2―5―5 岩波書店一ツ橋ビル3F 
☎=03―6261―5161
設立=1993年10月
資本金=9000万円
従業員数=170名
売上高=15億円
事業内容=サーバ、ネットワーク構築・運用を中心としたITインフラ領域に特化したサービスの提供
https://www.nandis.jp

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