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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

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光英科学研究所

創業50周年、設立25周年の節目に
「乳酸菌生産物質」の歴史と未来を語る



村田 公英 社長


 今年4月で創業50周年、法人設立25周年を迎える株式会社光英科学研究所村田公英社長が、「乳酸菌生産物質」に出会ったのは8歳の頃、戦後間もない1948年の事だ。当時、「大谷光瑞農芸化学研究所」が開発した乳酸菌発酵代謝物質「スティルヤング」の拡販員を務めていた母親の「大変体に良いから」との勧めで飲んだのが始まりだ。


以来、「スティルヤング」を飲み続けすくすくと育った村田社長は、子供の頃から興味のあった電子工学系の専門学校に進むが、卒業後は母親の「世の中の役に立つ仕事だから」との強い説得で「大谷光瑞農芸化学研究所」に入所、「乳酸菌生産物質」の生みの親である正垣一義氏に師事し、乳酸菌の培養技術を学ぶ人生が始まることになる。
 ところが入所10年後の69年4月、同研究所の経営が行き詰まり、正垣氏より「乳酸菌生産物質」の灯を消さないために「光英科学研究所」の名称と共にその研究・製造・販売が、当時正垣氏の右腕だった現名誉会長・金廣シズ子氏と村田社長に託される。それが現在の同社の誕生秘話だ。
 とはいえ、苦しい資金繰りは続き、村田社長は生計を立てるために専攻の学問を生かしてある無線メーカーに就職。休日や会社の終業後に「乳酸菌生産物質」の事業化を模索する二足の草鞋で、乳酸菌研究の灯を灯し続けてきた。

加速する原料輸出。世界の
「乳酸菌生産物質」へ

 そして25年後の94年、大きなチャンスが訪れる。ある大手健康食品メーカーが「乳酸菌生産物質」の効用に着目。毎月相当量の原料購入を約束してくれたのだ。そこで村田社長は23年間勤めた無線メーカーを退職、金廣名誉会長と共に法人化を果たすことになる。村田社長53歳の頃の事だ。

 以来紆余曲折はありながらも、全国的販売ネットワークを通じて普及が進んできた「乳酸菌生産物質」は、現在では化粧品原料としてもフランスの商社を経由して中国、欧州、中南米など世界に大量に輸出されている。
 メタボローム解析でも、GABA始めイソフラボン、オルニチン、レスベラトロール等、352種の発酵代謝物質が特定されており、その美肌効果の作用機序の研究論文が、城西大学薬学部との共同研究の成果として、世界的権威の海外学術誌に掲載され、大きな話題を呼んでいる。やがて海外大手企業からの逆輸入で「乳酸菌生産物質」配合のサプリメントや化粧品がマーケットを賑わすかも知れない。


【会社データ】
本社=埼玉県和光市新倉5-1-25
℡=048-467-3345
創業=1969年4月
資本金=1000万円
事業内容=乳酸菌生産物質の製造・販売、研究・開発
http://www.koei-science.com

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