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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

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サオリエクスポート(シリーズ No.1650)

トラック・建機の「目利き」で絶大な信頼
売上高県内トップクラスの中古車買取企業


 
ヘッティアラッチ・ジャヤンタ社長


 株式会社サオリエクスポートヘッティアラッチ・ジャヤンタ社長はスリランカの出身。日本語もわからず単身で来日したのは1992年、23歳の時だった。
「車が好きだったので、早くお金を貯め、いずれ事業を始めようと考えていました。コンクリート工場で働きながら1台の乗用車を買って、スリランカに送った事がこの事業の始まりです」



 とジャヤンタ社長は語る。当初、日本で起業するつもりはなかったが、この地で結婚。その後、中古車買取業者として栃木市での創業を決意した。社名の『サオリ』は、その頃誕生した息女の名前である。
 今年で創業20周年を迎える同社は、大型トラックや重機に特化した分野で専門性を発揮し、今では県内トップクラス(帝国データバンク)へ売上を伸ばす。
 15000坪の敷地を持ち国内での売上が95㌫を占める同社の主業務である買取は、北海道から沖縄までメールや電話を介し、月に1000台を超える引き合いがあるという。営業社員を置かず、口コミやホームページだけでこの数を確保できる要因は同社による「目利き」もあるが、他にも大きな理由がある。
「赤字覚悟で買い取ることもあります。『次もまたサオリにお願いしたい』と感じて頂けるように信頼関係を大事にしてきました。長くお付き合いしている多くのお客様に支えられているお陰です」(ジャヤンタ社長)

何事もあきらめない
お互い助け合うことが大事


「『やめよう』と考えた時期もありました。しかし、諦めてしまったらこれ以上得られない」
 と話すジャヤンタ社長は、若い頃から人の役に立ちたいという気持ちが強いという。2004年のスマトラ沖地震災害では、支援物資を40フィートコンテナに詰めスリランカに寄付した。同社はこれまで、有志から集めた3000台の車椅子のほか、救急車や大型タンクも寄贈。こうした活動でジャヤンタ社長は11年、ラージャパクサ大統領(当時)より栄誉称号を授与された。支援活動は今も積極的に続けている。
また、同社は毎年9月に県内でクリケット大会『サオリカップ』を主催。賞金獲得を狙って関東エリアから約20チームが参加し、盛況を見せている。
 そしてジャヤンタ社長は今、自らの右腕となる若き逸材を待っている。
「若い人は頑張れば何でもできる可能性を持っている。自分もそうでした。これまでに培ったノウハウを柔軟に継承して、成功してもらいたいですね」(ジャヤンタ社長)


【会社データ】
本社=栃木県栃木市大平町 横堀256
☎=0282‐20-1181
創業=1999年11 月
資本金=1000万円
社員数= 12名
事業内容=トラック・建設 機械の買取・販売・輸出
http://www.saoriexports.jp
グループ販売部
http://www.first-truck.jp

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