自然と人間のより良い関係をつくる科学・技術・芸術のプロフェッショナル集団
杉尾 伸太郎 会長 杉尾 邦江 社長 地球温暖化や、生態系の変化――時の流れとともに、自然と人間の関係性も変化しつつある。そんな中、「科学・技術・芸術」のプロ集団として様々なサービスを提供しているのが株式会社プレック研究所だ。「私たちの役割は、持続可能な社会のため、自然と人間のより良い関係を築くことです」 と話すのは、同社の2代目である杉尾邦江社長。
初代代表で、杉尾社長の夫である杉尾伸太郎会長が1972年に創業した同社。 京都大学農学部を卒業後、当時の厚生省国立公園部に入省した杉尾会長は、屋久島の国立公園化や尾瀬の湿原保護計画などを手掛ける。その後、現場の仕事から離れ行くジレンマの時期に、環境コンサルタントの存在を知り、同社を設立。 厚生省の技官では初の女性技官として、日光国立公園の管理事務所等に勤めた杉尾社長などと共にスタートした、キャリア官僚から独立したベンチャー企業だ。 高度経済成長期以降、環境アセスメントの必要性が浮かび上がってきた折のことで、73年には当時の環境庁より日本初となる「緑の国勢調査」を委託される。マニュアルのない状態から手探りでの調査だったが、日本全土の5万分の1の植生図を完成させ、世界的にも高い評価を受ける。 80年代後半に差し掛かると、バブル景気によりレジャー開発など民間の案件が増加。次第にニーズは高まっていった。 93年には環境庁から環境影響評価法マニュアルに関する調査研究などを委託され、官民問わず活躍の場を広げていった。時代に求められるものを世界遺産の登録業務も「環境アセスメントの歴史はプレック研究所の歴史です。そして、現在も常に時代に求められているものを提供しています」 と、杉尾社長が話す通り、業務内容は多岐にわたる。 現在特に業務戦略として重点的に取り組んでいる①都市再生②防災安全③文化・歴史保全④生物多様性保全⑤地球環境保全の5つの柱は、現代社会が抱える大きな課題として、今後も拡大していく方針だ。 また、生態系に関する知識や環境設計の経験を生かした新たな方向性を持つ動植物園の設計や、日本のほぼ全ての世界遺産登録業務を手掛けた実績を持つなど、文化・歴史分野でも目覚ましい飛躍を見せる。 自然や環境、文化に関わる研究者がそれぞれの知識と経験をフル活用し、一つのプロジェクトを成功させる様を、同社はオーケストラに例える。 その奏でる音は、私たちの目には見えにくいが、確実に「明日の日本」を支える礎となっている。【会社データ】本社=東京都千代田区麹町3-7-6☎=03-5226-1101設立=1972年12月資本金=3億8550万円事業内容=環境調査・環境アセスメント、環境計画・設計、政策立案などhttp://www.prec.co.jp
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