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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

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ビッグミート(シリーズNo.1344)

元気と笑顔で一生懸命!
国産手刺しでファンを増やす焼鳥居酒屋


神宮 律男 社長
 

 東武東上線沿線に焼鳥居酒屋「大」を12店舗展開する株式会社ビッグミート。全店舗が開店から黒字を維持し、右肩上がりに業績を伸ばす同社の躍進には、決して特別な経営手法があるわけではない。

「私は、ただ目の前の問題を一つ一つ解決してきただけ。闇雲に夢へと突き進むのではなく、身の丈に合った経営を続けてきました」
 と話すのは、「元気と笑顔と一生懸命」を信条とする神宮律男社長。鹿児島県から上京し、ハム製造会社で修業を積んだ後、29歳で独立して精肉店を開業した。
 そして37年前、小売業で培った仕入れのノウハウを生かした焼鳥居酒屋として同店を開業。精肉店直営の新鮮な焼鳥を低価格で提供する同店は忽ち繁盛し、着実に店舗数を拡大してきた。その象徴とも言えるのが店頭に設けられている焼鳥のテイクアウトコーナーだ。食欲をそそるタレの香りが街行く人の足を止める。


「店頭で焼鳥を買って頂いた奥様が、今度は旦那様と一緒に店の中で楽しくお食事される光景も多いですね。従業員には、『今日も来て頂いた』という気持ちで常連さんの名前を覚え、一見のお客様にも同じく、最高のおもてなしを提供するように話しています」(神宮社長)
 また、神宮社長が徹底して貫くのが手作りへのこだわりである。豊富なフードメニュー全てに手間と時間を掛ける。神宮社長が「サービスの原点」と考え、自ら献立を練る「お通し」も毎朝、本社の流通センターで手作りしている。
 焼鳥のテイクアウト専門店として「デリカ東みずほ店」を構えるほか、神宮社長自ら麺打ちを学び、「THEうどん ビッグ」を開業。サラリーマンのランチ向けに始めた新業態は、夜の宴会利用でも人気を集め、法事慶事も予約が一杯だ。

各店舗で極める美味しさ
頑張る従業員に満足還元

「レシピはありますが、作り手が違えば味も違います。各店の美味しさを食べ比べてみて頂きたいですね」
 と神宮社長が話すように、腕利きの料理人が手間と時間の限りを尽くして手作りする品々は各店舗で少しずつ味が異なり、どれも秀逸の美味しさ。物事を固定化せず、従業員の努力と自主性を重んじる神宮社長の考えが浸透している証だ。
 そして、神宮社長の日課は店舗からFAXで送られて来る日報を朝一番でチェックし、コメントを添えて返信すること。月に一度は全店舗を訪ね、従業員に励ましの言葉をかける。給料も必ず手渡しする。
「日報を読むだけで一人ひとりの様子が頭に浮かびます。一生懸命頑張って、私を“手伝ってくれている”人に相応の給料を還元するのは当然です」(神宮社長)
 従業員のほとんどが年収500万円を上回っているという同社。快進撃を続けても尚、一人ひとりの一生懸命を積み重ねながら、「働く会社」として毎日一歩ずつ成長している。

【会社データ】
本社=埼玉県富士見市鶴馬2523-6
☎=049-251-7605
設立=1979年10月
資本金=3000万円
従業員数=約450名(パート・アルバイト含む)
売上高=20億円
事業内容=居酒屋経営、食肉・食肉加工品小売
http://big-meat.jp

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