妥協なきBCPマネジメントが差別化実現環境経営で地域に恩返しする中子製造会社
榊原 勝 社長 BCP(事業継続計画)に積極的に取り組む企業を認定する「レジリエンス認証」。政府が推し進める「国土強靭化」への貢献を示す同認証を、製造業で2番目の早さで取得したのが榊原工業株式会社である。「お客様に最も大きな迷惑を掛けるのは生産ができない状態となった時です。安全・品質・コスト面での企業評価が前提条件となった今、中小の製造会社は他社との差別化によって受注を確保していく時代に突入した」 と話す榊原勝社長。中小企業におけるBCPの必要性を伝えるため、講演活動などを通じて自社の計画や取り組みを紹介している。
毎年4月に必ず見直しと更新を図る同社のBCPは、年間会議日程を順守しながら実行される。PDCAサイクルを回しながら、マネジメントシステムに昇華させる社内体制を確立。災害などの緊急事態を想定した従来のBCP(Business Continuity Plan)だけでなく、人員や財務、営業、教育など日常業務に適用する独自のBCP(Business Control Plan)を模索している。 こうしたアグレッシブで妥協がないBCPを実行する理由は、「環境経営」という経営方針があるからだ。鋳物の中に空洞を作るための中子(砂型)の製造会社として業歴を重ねる傍らで常に支えられてきた地元地域に貢献するため、榊原社長は真剣にBCPに取り組むことを決めた。「お客様はもちろん、地域にも喜ばれる会社でなければなりません。昨年度から掲げている複数年継続スローガンは『自分のこどもが入社したいと思える会社づくり』です」(榊原社長) 地域貢献のために西尾市と協定を結び、自社工場の屋上が津波発生時の一時避難場所に認定された同社。「ゼロミッション事業」として流動焼成焙焼炉を導入し、自社の廃棄砂や取引先から回収した廃棄砂を再利用する鉢、その上に造花をあしらうアレンジフラワー、デコレーションできる砂利など、本業から逸脱しないリサイクル品の発売にも取り組んでいる。 また、「SKフェスティバル」の開催や、中学生向け軟式野球チームの設立と専用グランドの開放、相撲部屋に協賛して稽古を地域に開放するなど、地域との交流を積極的に推進。坂田工場の緑地帯にポニーと羊を放牧した「ふれあい広場」には、子どもたちの笑顔が集まっている。 先代の思いを受け継ぐ“1.5代目”の決意「先代は常々『地域があって私たちの会社がある。私たちは地域に恩返しする』と話していました。その思いを形にすることが私の役目。業界の現状を嘆くよりも、変える会社になりたいですね」 と話す榊原社長は自身を「2代目」ではなく、先代である父君の色を残した「1.5代目」でありたいと言う。 環境経営システム「エコステージ2」からのステージアップを目指すと共に、地場産業の特性を生かした未来事業「SANDEELプロジェクト」にも着手している。【会社データ】本社=愛知県西尾市一色町大塚赤西18-3☎=0563-72-7454設立=1984年7月従業員数=115名売上高=21億円事業内容=鋳型中子製造業http://sk-shell.jp
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