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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

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中央鈑金(シリーズNo.1405)

全社一丸となって環境変化に立ち向かう!
地域と顧客に〝必要とされる〟自動車総合サポーター


磯部 友昭 社長

 少子高齢化や若者の車離れの影響を受け、日本の自動車保有台数は減少の一途を辿っている。地域のモータリゼーションを支えてきた自動車整備会社は今、大きな変革の時を迎えているのだ。
「性能と耐久性の飛躍的な向上によって車が壊れにくくなり、設備や工具にも時代のギャップが生まれています。激しい環境変化に対応しながら、止まることなく突き進むしかありません」
 と話すのは、千葉県木更津市に4つの工場を構える株式会社中央鈑金磯部友昭社長。昨年8月に創業者である父君(磯部君男現会長)から事業を継承し、設立から半世紀近く育んできた歴史と地域・顧客からの信頼を守り続けている。


 ハイブリッド車や電気自動車も取り扱う車検業務から福祉車両にも対応する定期点検・整備、鈑金塗装、新車・中古車・カー用品の販売まで、総合的な事業展開で快適なカーライフをサポートする同社。県南エリアを中心に365日24時間体制のレッカー・ロードサービスも提供し、まさに「自動車の救急隊」として地域に無くてはならない存在だ。
「家族揃って食事をしていても、父は事故の連絡が入ると直ぐに現場に急行していました。いち早くレッカー車や充実した設備を導入し、お客様のニーズと期待に応えてきたことが当社の礎になっていると思います」
 と語る磯部社長は木更津駅前の商店街が「シャッター通り」と揶揄されたバブル崩壊当時に様々な営業職を経験し、不景気に敗れた多くの会社を目の当たりにした。そこで「経営に正しい方程式はない。思うままにやってみよう」と、事業を引き継ぐ覚悟を決めたという。28歳の時である。

新たなリーダーの誓い
社員を守り、笑顔にする

 こうして16年前から同社に入り、変革を先導してきた磯部社長は、幹部会議で「ついて来られない人は来なくてよい」とまで言い放った。しかし、誰一人辞めた者はいない。この強い団結力こそ、同社の強みだ。
「会長をはじめ、今のメンバーが居なければ当社は成立しません。『人』があっての会社。日本全体で人手不足が進む中で4工場がタッグを組み、地域のナンバーワンではなく、お客様に喜ばれて『必要とされる工場』を目指していきます」
 と、何よりも「人」を大切にする磯部社長は就任時、社員とその家族が「笑っていられる会社にする」と宣言した。ハイクオリティーの技術を持つベテランと元気な若手が一丸となって環境変化に挑む、同社の未来を全力で守る決意である。
 また、既に東南アジアなどから外国人技能実習生を受け入れ、今後は地方の工業系高校にも足を運んで人材採用に力を入れるという磯部社長。教育による技術力の向上や設備の改善はもちろん、会長が理事長を務める自動車修理会社の全国ネットワーク「BSサミット」と連携し、安心・安全で環境に優しい修理・鈑金塗装を推進する。    

【会社データ】
本社=千葉県木更津市潮見8―6
☎=0438―37―3211
設立=1968年2月
資本金=1000万円
社員数=66名
売上高=9億1000万円
事業内容=鈑金塗装、車検・点検整備、レッカー・ロードサービス、新車・中古車販売など
http://chuobankin.com

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