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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

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マルニックス(シリーズNo.1374)

“つなげる”の進化を担い続けて40周年
グローバルを先駆けたハーネスメーカー


平野 豪 社長

 自動車をはじめとする様々な機械装置に組み込まれ、電力供給や電子部品間の信号・データ伝達に用いられるワイヤーハーネス。株式会社マルニックスは高度な加工・組立技術を生かしたハーネス製品を提供し、エレクトロニクスの進化を支えている。
「スマホや産業ロボット、電気自動車など、ワイヤーハーネスの活用途が広がり、配線の組み合わせも複雑化しています。最先端の技術が結集した部品と部品を結合させるワイヤーハーネスで世の中を豊かにすることが、私たちが担う役割です」
 と話す平野豪社長。現会長である父君が1976年に創業し、今年で設立から40周年を迎えた同社の経営を3年前に引き継いだ。

 徹底した「スピード&コミュニケーション」でクライアントからの信頼を集め、複写機などの事務機器に用いられるハーネス製品を中心に納入実績を積み上げてきた同社。データの大容量化が進む近年は、得意とする細線同軸の加工技術を生かした高速伝送用ハーネスで製品領域を大きく広げ、エコ製品や小型・薄型製品のニーズにも対応している。
 そして、同社の最大の特徴と言えるのが海外に展開する生産拠点である。87年、同業他社に先駆けて中国・深圳地区に進出してから来年で丸30年。スピード大量生産体制をグローバルに構築し、高品質・低コスト・安定供給を実現してきた。
 現在、中国(深圳、東莞、韶関、南京)とタイ、カンボジアに工場を開設している同社。「自立」を重視する先代の方針によって法人化した各工場が独立採算で業績を伸ばし、強固なグループ体制を構成している。

挑戦、そして変化――
さらに高品質・提案型へ

 同社の社是は「挑戦=チャレンジ、そして変化」。平野社長が掲げる「挑戦」の一つが、さらなる品質のレベルアップだ。製品だけでなくサービスにおいても高品質を目指すため、「声掛け運動」を推進し、社内のコミュニケーションと人材教育に効果を発揮している。
「初心に返ってモノづくりの基本を見直し、お客様と密に対話できる上流工程の管理に力を入れます。もう2段、3段高い品質を目指すためにもグループ各社・各部門に横串を通し、強い組織を作ります」(平野社長)
 また、クライアントに対して“もっと良くなる”ためのノウハウを発信する提案型企業を進化させる平野社長。今後は、得意とする高速伝送分野をさらに伸ばしながら、車載や医療、通信といった成長分野の専門性を高め、最適な製品の組み合わせを提案していく。
 今年6月には本社の新社屋を竣工した同社。大学卒業直後から海外で見聞を広め、同社のグローバルな事業を牽引する平野社長は、次の“変化”を担う元気で前向きな人材を求めている。
「海外に出ればチャンスが増え、異国の文化や人に対する許容が広がります。グローバルな夢に挑戦したい人を歓迎します」

【会社データ】
本社=埼玉県越谷市増林3443―1
☎=048―965―0200
設立=1976年6月

資本金=3000万円
従業員数=70名
売上高=182億円(海外含む)
事業内容=ワイヤーハーネスの加工・製造・販売など
http://www.marunix.co.jp

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