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毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

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和田機材(シリーズNo.1562)

グローバルに頼れるビジネスパートナー
〝社員が凄い〟バルブ配管機材専門商社


和田 克己 社長

 名だたる国内トップメーカーの工場を中心に、プラント設備で用いられるバルブや自動機器などを供給する株式会社和田機材。地元の湘南エリアで半世紀近く培ってきた配管機材専門商社としての実力を発揮し、化学・食品・製薬・金属・製鉄といった多領域のものづくりを支えている。
「顧客が求めるサービスや知識を十二分に有する社員の高い専門性が強みであり、さらにエキスパートとしての磨きをかける事が重要」
 と仕事に情熱を注ぐ和田社長はこう続ける。
「私にとって『社員が凄い』『良い社員ですね』と言われる事が一番嬉しい。設立以来、当社は『FACE TO FACE』の営業スタイルを貫いています。デジタル時代にも上手く融合させながら、重要な場面では、これが大事だと思います」
 プラント機器、半導体関連や各種装置、建築設備など様々な産業設備に不可欠な製品を揃える同社。信用・信頼関係のもと、良質な顧客を数多く持つことで安定した経営基盤を築いてきた。


 また、自社目線から「頼られる」ではなく、顧客目線で「頼れる」ビジネスパートナーとなることを使命とする和田社長。喜ばれる「サービス」に加え、決断や対応の「スピード」、少数精鋭の「プロフェッショナル」として持つ専門知識や人格をキーワードとした事業方針で信頼を培っている。
 
新規開拓で点から線へ
海外売上比率の向上も

 和田社長が創業者である父君から事業を継承した10年前は、奇しくもリーマン・ショックが世界を揺らした年。また、翌年には北九州に事業所を開設。ここで現状維持ではなく、次の成長へと向かう「仕組み」作りに着手したことも奏功した。
「就任当時、厳しい環境を生き抜くためには『出来るか・出来ないかではなく、やるか・やらないか』を考えて欲しいと話しました。目の前の川を渡るなら、考えるよりも、まず飛び込む。それが他社に先を越されない方法なのです。今まで私も地盤固めのために数多くの新規開拓を行ってきました。エリアによっては得意先件数が少ない所もあり、「点」の営業スタイルを、周辺の工場に飛び込み営業をかけながら着実にエリアごとの顧客群を形成する、「線」で結ぶ営業スタイルへと変革していったのです。今は他社が受注している工場でも、いつか必ずチャンスが来る。動かなければ景色は変わらない。そして、困った時に一番早く声がかかる存在になれば結果に繋がります」 
 と話す和田社長は海外進出する日系企業の動向にも着目し、ピンチではなくチャンスと捉え、5年間の貿易業務を通じて準備してきた海外取引も軌道に乗ってきた。今期の売上比率は約10㌫に達する見込み。2020年の目標実現に向けてさらに引き上げる方針だ。次に登るべき山を明確に示す和田社長は、若者にとって魅力ある会社づくりを進め、これからも挑戦し続ける。   

【会社データ】
本社=神奈川県平塚市立野町16―23
☎=0463―33―3106
設立=1974年10月
資本金=1000万円
従業員数=13名
売上高=10億円
事業内容=バルブ・配管機材専門商社
http://www.wadakizai.co.jp

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