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会社の流儀BLOG

毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

カタニ産業(シリーズNo.1115)

『サンデー毎日』3/22号掲載

伝統に裏打ちされた金箔製造技術を土台に躍進
ホットスタンプ箔等全てのデザインに付加価値を


蚊谷 要平 社長

 金箔の99%は、現在石川県金沢市で生産されている。金箔を作る技術は、10000分の1mmの薄さを手作業で作り上げる職人の世界。その個人消費は微少で、従来主な用途は仏壇業界にあった。

「しかし、日本人のライフスタイルの変化により、仏壇の需要が減少しています。それに伴い金箔の需要も下降線を辿っています」と語るのは、創業116年のカタニ産業株式会社の4代目、蚊谷要平社長

 1899年に初代が立ち上げた金箔製造から発展し、現在同社の柱となっているのは、製箔技術を土台に独自で開発した熱と圧で金属膜を転写するスタンピングホイルだ。

 箔ならではの独特の風合いを生かした様々な品物への転写は、パッケージやプラスチック製品のボディに使用される。デザインに高級感を与え、商品の付加価値を高める役割を担う。その対象物の用途範囲は紙製品からプラスチック、金属と幅広く、プラスチックの上に施す導電性のない絶縁箔では、ほとんどの家電メーカーと取引があるという。

 転写する対象物のデザインありきの商品のため、一点ごとの対応もしばしばで、そのアイテム数は数え切れない程。また、同じ金属の加飾技術のメッキと比較して、コスト面や廃液が出ない等の環境面、曲面にも使用でき、立体的なデザインにも対応出来る点において、優位性がある。

伝統と革新の絶妙のバランスで世界に雄飛する

 
 蚊谷社長は、前職を経て同社に入社する間に米国での遊学期間が1年あり、その経験が現在の経営に少なからず影響しているという。積極的な海外展開など「打って出る姿勢」はこの時身についたものだと語る。

 現在、国内に6事業所、海外に8拠点を持つ。どこで仕事が発生しても、最適なコストで迅速に対応できるようにするためだ。

「これからは地球全体を市場にしなければ生き残れません。私達は点を線にし、面にしてビジネス展開できる体制を整えつつあり、世界的に見ても、技術の点で日本に優位性があります」

 と言い、実際フランスでは化粧品のパッケージなどの引き合いも多いという。今後は材料として商品を顧客に販売するだけでなく、開発段階からデザイン・インの提案にも注力する。

 蚊谷社長は、本社がある金沢ではなく月の大半を東京の事務所で過ごす。地元の伝統を守りつつも、常にビジネスの第一線に身を置くためだ。そのため、主要な取引先でも、カタニ産業の源流が金箔製造業にあると知らない顧客も多いという。そうした顧客を時折金沢に招き、脈々と続く金箔製造の場を見ていただく場も設けているという。最先端の技術やデザインの中には、祖である伝統の魂が生きている証だ。  
   
【会社データ】
本社=石川県金沢市下新町6―33
☎=076―263―6111
事業所=東京支店、大阪支店、名古屋支店、京都支店、群馬支店、金沢営業部
設立=1950年12月
資本金=1億5000万円
従業員数=91名
事業内容=スタンピングホイル・合成樹脂フィルム・貴金属箔・金銀糸・化粧品雑貨等の製造、販売

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