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会社の流儀BLOG

毎日新聞出版『サンデー毎日』で連載中の「会社の流儀」がWeb版で登場。中堅・中小企業の隠れた素顔や取り組みを紹介します。

群桐グループ(シリーズNo.1439)

一社完結型の廃棄物処理システムで未来を創る
地域・人と共に成長を続ける環境企業グループ


濱屋 博 社長

 大手重工業メーカーの膝元として発展してきた群馬県太田市。この北関東随一と言われる工業都市で独自の廃棄物処理システムを擁し、環境保全と循環型社会の構築に貢献しているのが群桐グループだ。
「産業廃棄物の収集運搬から中間処理、最終処分までをワンストップで担えるグループ体制が強み。これからも常に情報収集に努め、新しいリサイクルの方法にチャレンジしていきます」
 と語るのは、株式会社群桐産業濱屋博社長。群桐グループの本社・営業部門の機能を果たす同社の2代目社長として取引先や地域からの信頼、「群桐」ブランドの誇りを守り続けている。


 同社の創業は1984年11月。山口茂・現グループ会長が自動車の修理工場やディーラー、ガソリンスタンドなどをタンクローリーで巡回し、回収した廃油から再生重油を製造販売する事業を開始した。「日本には油の井戸がない」と気づき、〝リサイクルを突き詰めれば必ず事業が継続する〟と予見したことがきっかけだ。
 その後、山口会長は自ら先頭に立って仕入先や販路の開拓に奔走。やがて事業が軌道に乗り、会社規模が拡大していく中、他社との差別化を図るために廃棄物の中間処理を行う油水分離施設と焼却施設を立ち上げた。更に、全国屈指の溶融施設を建設して一社完結型の廃棄物処理を実現するため、山口会長の長男で次世代を担う山口博氏を社長として、10年前に株式会社エコロジスタを設立。現在の群桐エコロ株式会社である。
 6年前には、敷地面積約3万5000平方㍍の「群馬ハイブリッドクリーンセンター」が完成し、群桐エコロが施設の運営管理を担当。群桐産業が回収した廃油をリサイクル処理し、再生重油として販売するほか、全量リサイクル処理システムにより廃油以外の廃棄物を焼却溶融処理し、人工砂「サーブルオール®」を生産している。野立型太陽光発電所の防草材や建築資材など幅広い用途に普及が進む。
 そして、創業から主業務とする再生重油の製造販売、人工砂の生産販売と共に事業の3本柱を形成しているのが、低濃度PCB(ポリ塩化ビニフェル)廃棄物の無害化処理だ。国内では数少ない専用大型固定床炉を導入し、その処理可能サイズはトップクラス。昨年3月には環境大臣認定を取得した。ストックホルム条約によって国内からの排除完了期限に定められている2027年3月31日まで10年を切った今、全国各地から続々と引き合いが集まっている。  

社会的地位向上に挑む
女性管理職も積極登用

近年は医療廃棄物処理の分野にも進出するなど、新たな事業・サービスを意欲的に展開している群桐グループ。社内でも先進的な取り組みが進められている。
 その代表例が、業界では珍しい完全週休2日制の導入や充実した各種手当の採用だ。資格手当や家族手当はもちろんのこと、子供の教育手当も支給している。
「産業廃棄物処理には『人が嫌がる仕事』というイメージが付きまといますが、当社の社員は皆率先して仕事に携わり、プライベートを充実させている人が多いですよ。業界の社会的地位を高めることも私たちの使命です」(濱屋社長)
 また、働きやすい環境づくりにも好影響を与えているのが女性の活躍。総務経理だけでなく、営業のトップも女性が務める。現場でもドライバーやフォークリフトのオペレーター、分析業務など各部門で女性が生き生きと働く姿が印象的だ。
「挨拶や礼儀作法だけでなく、細かいところに気がつく女性ならではの視点が企業としての質を高めていると思います」(濱屋社長)
 この積極的な女性管理職の登用と定期的な新卒採用は低濃度PCB専用固定床炉の導入と共に、昨年度の群馬県優良企業表彰で、まさに「商業・サービス部門」での受賞の要因となった。

継承する「共に」の精神
地元・社員に感謝を還元

 そして先月、群桐グループの飛躍を象徴する本部ビルが完成した。「黙っていても、お客様が来るように」という山口会長の思いを形にした新拠点。6月21日には、地元の人々や同業他社の〝仲間〟も集い、この「群桐ホールディングスビル」の落成パーティーが行われる。
「会長が貫く『共に』の精神を継承しなければならない。社員にも『自分だけ良ければよい』という考えは捨ててもらっています」
 こう濱屋社長が決意を話す背景には、忘れられない出来事が存在する。5年前の5月31日、人為的ミスによって焼却施設内で火災事故が発生したのである。
 事故当日の夕方、報告と謝罪を行うため、山口会長と二人で真っ先に向かったのは地元の自治会長宅。留守のために翌朝再び訪問すると、既に自治会は会合を済ませて群桐グループへの意見を一致させていた。
「これまで通り、地域のために頑張ってくれ」
 会社を畳むことが頭に過る中での思いがけない答えに、就任直後の濱屋社長の目には自然と涙が溢れた。
「地元の方々に勇気づけられ、社員たちに助けられて最大の危機を乗り越えられました。改めて『共に』の大切さを痛感しましたね」
 と、目を潤ませながら振り返る濱屋社長。あの日の教訓を生かすため、群桐グループでは5月31日を「防災の日」と定めている。
 毎年夏休みには、「太田市サイエンスアカデミー」の生徒を営業総出で出迎え、工場見学を開催。地元・藪塚町の一大祭り「やぶ塚かかし祭り」への協賛や車両の寄贈など、群桐グループは地域社会と密接に関わりながら「共に」歩んでいる。
「社員は地域の方々から『親切だ』と評判です。今後も尚一層相互理解を深め、更なる信頼関係の構築に努めたいと思います」(濱屋社長) 

【会社データ】
本社=群馬県太田市大原町78―1 群桐ビル
☎=0277―78―2479
設立=1984年11月
従業員数=153名(グループ合計)
売上高=58億円(2016年度グループ見込み)
事業内容=産業廃棄物収集運搬事業、汚泥・廃油及び医療廃棄物焼却処理業、廃棄物の焼却溶融処理及び人工砂(溶融スラグ)販売事業、廃油の油水分離処理及び再生重油(燃料油)販売事業
http://www.grr.co.jp

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